金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

美女が喜ぶ燗二本

2014年02月13日 | うんちく・小ネタ

昨夜はOB会の後、神田の大衆居酒屋大越にNさんと行った。居酒屋は元々大衆的なものなので、大衆居酒屋という言い方は屋上屋根を重ねる気がしないでもない。ただし居酒屋も太田和彦の「居酒屋百名山」に出てくるような、酒や料理に拘った本格派と駅前の近い・安い・料理や酒を出す時間が短いことを売りにする大越のような店を両端として考えると大衆居酒屋という言い方も悪くないだろう。拘りの居酒屋を百名山の一角を占める秩父の金峰山や八ヶ岳の赤岳とするなら大衆居酒屋は電車の駅からすぐ登りだせる高尾山のようなものだ。

さて本題に戻ると大越は人気のある店なので、ほとんど相席になる。昨日は美女が二人飲み始めている席に相席となった。こうなるとNさんが力を発揮する。Nさんは飲み屋などで、見知らぬ女性とすぐ友達になる能力に長けている。この能力は一緒にいった昨年のネパールトレッキングでも遺憾なく発揮されたし、昨日もまた発揮された。二人の女性は東日本大震災の復興ボランティアで知り合いになったそうだ。ボランティアやフェイスブックの話をしていると隣の女性が私のスマートフォンをサッサと操作して自分のフェイスブックアカウントと接続してくれた。そのお嬢さんのお父さんは私と同じ年だそうだ。家でもお父さんのスマートフォン(あるいは携帯)を色々操作してあげているのかなぁ。

というような次第で結構楽しいひと時を過ごすことができたので、お礼のためにチューハイ(あるいはハイボールだったか?)を一杯ご馳走した。ご馳走様、と明るい声が返ってきて気持ちが良かった。

店を出たところでふと次の五七五が浮かんだ。

大越や 美女が喜ぶ 燗二本 

本当は熱燗ではなく、ハイボールなのだが語呂が悪いので燗にした次第。

それにチューハイは俵万智の世界だ。「嫁さんになれよ」だなんてカンチューハイ二本で言ってしまっていいの。だったかな?おじさんには熱燗が似合う。

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高峰温泉、雪山チョイ遊びには最高の場所

2014年02月12日 | 

2月10-11日と高峰高原に行ってきた。泊まりは「ランプの宿」として名高い高峰温泉だった。私は「ランプの宿」=電気が通っていないと判断し、携帯電話の充電器を持って行かなかったが、宿に着いてみるとなんのことはない煌々と明かりがともり、看板の「ランプ」には電気のコードがついていた。まんまと温泉側のイメージ戦略に乗せられてしまった私は案外単純で騙されやすい男なのかもしれない。

さて高峰温泉はアサマ2000というファミリータイプのスキー場に隣接し、スキー場の駐車場から宿まで雪上車の送迎がある。アサマ2000の駐車場まではJR佐久平駅から車で40-50分程度だから、標高2000mの白銀の世界に簡単に行くことができる。

「スノーシューを履いて雪山を歩く」スノーシュートレッキングなる遊びが盛んになってきたのはここ15年位のことだろう。スノーシューが普及するまで標高2千メートルを超すような雪山はワカンを使う山岳人か山スキーヤーだけの領域だったが、スノーシューはそのフィールドを一般の山好きおじさん・おばさんに開放してしまった。高峰温泉はそのブームを巧みにとらえて、業容を拡大してきたのだろう。

高峰温泉には、スノーシュートレッキングの他、ゲレンデスキーやクロスカントリースキーといった運動系の楽しみの他、バードウオッチングや星の観望会といった楽しみもある。それに何といっても温泉。今回は「外気温が低すぎる」ということで閉鎖されていたが「天上の野天風呂」が楽しめる。

随分高峰温泉を持ち上げたが、本当に良い旅館だったと思う。一泊三食+夕食時のお酒で一人1.4万円はお値打ちだろう。

さて私たちの行動を簡単にまとめると次のとおりだった。

2月9日(日曜日)朝早く先発隊のUさん、Kさんが新幹線で軽井沢に行き、軽井沢からアサマ2000スキー場内宿泊施設(高峰温泉ではない)の無料送迎バスでスキー場入り。一日ゲレンデスキーを楽しんだ。なお9日は関東地方大雪の日。千葉県の戸建てに住むUさんは「雪かきを奥さんに任せて飛び出してきました。奥さん相当怒っているだろうな」と少し不安顔だった。

2月10日(月曜日)私はマイカーで所沢在住のNさんをピックアップして小諸ICを目指した。と書くと簡単に聞こえるが実は雪の影響で圏央道が閉鎖され渋滞する一般道を延々と走るなど想定外のことが起きた朝だった。それでも12時40分ごろアサマ2000スキー場到着。4人でスキーを楽しんだ。ただ午後3時ごろ新雪の中で足を強引に突っ張ったため若干私は脹脛を痛めてしまった。

Map

地図の青線はスキーで滑ったルート(リフトを含む)。赤線は翌日登った高峰山ルート。

4時15分最終のお迎え雪上車でスキー場から高峰温泉に向かった。

Takamineonnsenn

(写真は翌朝の高峰温泉)

夕食は地元の食材を活かした心づくしのものだった。

Dinner

夕食後しばらくして星の観望会。私は終わりごろちょっとだけ参加して、宿の望遠鏡を使って月のクレーターの写真を撮った。

Moon

2月11日建国記念日。今日も快晴。早朝の気温はマイナス19度。

Shijyuugara

寒い朝でも小鳥は元気。旅館の裏には餌場があり、シジュウガラやホシガラスが集まっていた。

Hosigarasu

写真はホシガラス、遠景は御嶽山(中央)と乗鞍岳(右端)だ。

さて今回のツアーの最大の目的は黒斑山に登ることだった。噴火活動のため浅間山の山頂付近は立ち入り禁止なので黒斑山が百名山の一つである浅間山の代役を務めているからだ。しかし昨日痛めた脹脛の大事をとって私は黒斑山登山は中止し、近くの高峰山を往復することにした。黒斑山には3名が挑戦。

9時過ぎの高峰温泉を出て、雪上車のわだちにそって少し歩くと、高峰山登山口に到着。

Takamineentry

高峰温泉企画の宿泊者用のスノーシューツアーの大部隊が高峰山を目指して歩き始めていたので、頑張ってその前を登ることにした。

高峰山の頂上には10時到着。

Takaminepeak

高峰山の頂上の標識(2092m)は最高点より少し南に下ったところにあった。頂上からは御嶽山・乗鞍岳・北アルプス・中央アルプスの絶景を楽しむことができた。

Onntakenorikura

写真左が御嶽山、右は乗鞍岳。

11時ごろ高峰温泉に戻り、温泉に入って冷えた体を温めた。温泉から上がり談話室の外を見ているとカワラヒラなどが餌場に集まっていた。

Kawarahira2

午後3時40分黒斑山登山の3人を乗せてマイカーでアサマ2000を後にした。黒斑山登山の話は今後ゆっくり聞く予定だが、仲間が送ってきた浅間山の写真を1枚紹介して今回のブログは終わりとする。

Asama

 

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「3・3・3の法則」から脇道へ

2014年02月08日 | うんちく・小ネタ

先日NPO法人「シニア大楽」の「講師のための話し方講習会」に参加した時、「講演はスタート5分で決まる」という話の中で「3・3・3の法則」を聞いた。もう少し詳しく説明すると「シニア大楽」の「大楽」は「だいがく」と読ませている。このNPO法人は「会社を定年退職した人で講演会の講師をしたいという人と自治体の市民講座などの橋渡し」をしている団体で、最近マスコミに取り上げられていた。

ホームページから講師登録をすると「登録しました。つきましては講演のご経験があっても当法人が企画する話し方講習会に参加してください」という返事があったので参加してきた次第。

さて「講演はスタート5分間で決まる」の話に戻ると、講師はまず「3・3・3の法則」というアメリカの心理学者ズーニー教授が唱えた説があると話を始めた。

3・3・3の最初の3は3秒で第一印象つまり身なり・服装で利き手の印象が決まるという。次の3は30秒で話始めの態度、声の大きさ、調子などで話の性格が判断される。最後の3は3分で、話始めの3分でその講演が面白そうか、聞く価値があるか判断される。

というルールだそうだ。

ブログに紹介するにあたり、ズーニー教授の学説をネットで調べてみたが、ピタリとくる結果は得られなかった。まずズーニーという心理学者がいない。ただしズーニンZoonenという心理学者はいたのでこの人のことではないか?としてもう少し調べてみた。するとZoonen氏は「人と人の出会いで最初の4分間がすごく大事。ここで良い印象を与える必要がある」という4分間ルールを提唱していることが分かった。しかし3・3・3の話は出てこない。

3・3・3ルールということでネットを調べてみると「遭難救助の法則で最初の3は30秒これは呼吸ルートを確保するための余裕時間。次の3は3日間で水があれば人は3日はサバイバルできる。最後の3は3週間で食糧があれば3週間は生き延びることができる」という趣旨の説明があった。最初の30秒を補足説明すると新雪雪崩に埋もれて遭難死する場合の直接的な原因は酸素不足による窒息だ。つまり雪の埋もれて息ができなくなってしまう。雪崩の救助で初期動作が重視されるのはこのためだ。

3・3・3ルールはこれ以外にも組み合わせがあるようだが、災害救助系のルールになっているようだが、少なくとも日本では「講演関係の法則」としては定着はしていないようだ。私が勝手に想像すれば、誰かが聴衆を引き付ける講演のあり方として語呂のよい3・3・3を思いつき、箔をつけるために米国の心理学者の名前を引っ張ってきたのではないか?ということになる。

しかしこの法則?の氏素性は別として、講演の最初の印象やインパクトが非常に大事であることは間違いない。

私のように企業生活を長く経験してきた人間は、実のところ「聞かせる話」というものにあまり注意を払ってこなかったような気がする。つまり「仕事として」「職制を通じて」話をする機会が多かったので、聞き手の関心を引き付けるということを重視していなかった。また話の内容は「情報の伝達」が中心で、聞き手の心に働きかけ、行動を起こさせるようなものでは必ずしもなかったと私は思っている。

だが講師として色々なところで、多様なバックグラウンドや関心を持った人の心を短時間でつかみ、飽きさせない話をするというのは「完全に一つの技術」である。技術である以上勉強し学ぶべきだと感じている次第。

ところで余談になるが先ほど述べた4分間ルールについて英語のサイトをブラブラ眺めているとある共稼ぎの夫婦が面白い4分間ルールを作っているという話にであった。それは何か?というと夫も妻も帰宅してお互い一日の出来事を話すとき、とにかく最初の4分間は悪い話(たとえば何々の件はとても不愉快だったとか)をしない、というルールである。これだけのことでその日の残りの時間が随分楽しくなるそうである。

3・3・3の法則にしろ4分間ルールにしろ、参考になるところは多いが、かなり手作りっぽい感じはする。3とか4などの数字を使いながら私も何か日頃の行動規範となるようなルール作りをしようかな?と考え始めている。

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スマートフォンが奪ったもの

2014年02月06日 | ニュース

昨日(2月5日)は二つの象徴的な出来事がニュースになった。一つは日経朝刊が報じていたソニーがパソコン事業を投資ファンドの日本産業パートナーズに売却する方向で最終調整に入ったというニュース。もう一つはマイクロソフトのビル・ゲーツ会長が会長を辞任して、技術顧問に就任するというニュースだ。

これはパソコンがスマートフォンにシェアを奪われたことの象徴的な出来事だ。

IDCの資料によると2010年に出荷台数でスマートフォンはパソコンを上回り、12年の出荷台数(世界ベース)は約10億台とパソコンの3.15億台の3倍になっている。

スマートフォンがパソコンのシェアを奪い、ソニーのパソコン事業を奪い、ビル・ゲーツの会長職を奪った訳だ。

これは象徴的な出来事だったが、スマートフォンが奪っているものは他にも数多くある。たとえばゲーム機専用メーカーのシェアを奪い、テレビの観客を奪っている。また紙ベースの出版事業を奪い、物品のネット販売を通じて、店舗を構える小売店の売上を奪い、同じく店を構える旅行会社の仕事を奪っている。つぶさに見ればスマートフォンがこれまでに奪ったもの、そして今後奪うものは枚挙にいとまがない。

今世界の株式市場は米連銀の金融緩和策の減速が新興市場経済に与える影響、そしてその影響が米国経済に与える影響を見極めようと慎重姿勢を強めている。だが本当に見極めなければならないのはスマートフォンをプラットフォームにしたネット主体の産業革命の影響なのだ。ネット主体の産業革命は確実に雇用を奪っている。おそらく3Dプリンターが普及し始めると更に雇用は奪われるだろう。

米国サンフランシスコでは、ドットコム長者が家賃と不動産価格を釣り上げているという怒りの声が高まっている。ネット産業革命は富を1%の成功者に集中させている。

ビル・ゲーツ氏は記者会見で「IBMが聞けばがっかりするだろうが、創業以来の最大の強敵はグーグルかもしれない」と述べた。

健全な市民社会の発展の点からは、非常に気になるネット産業革命による所得格差の拡大だが、投資の観点からは勝ち馬に乗らざるを得ないと考えている。

たとえばグーグルの株を保有しておくというのも一つの手だ。ただしグーグルの株価は現在1,143ドル取引単位は10株だから投資するとなると120万円近い金額になる。もっともグーグルは4月に株式分割をする予定なので、一株当たりの株価は下がり少し買いやすくなるだろう。

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白馬五竜スキー場をGPSで把握

2014年02月05日 | スポーツ

昨日(2月4日)まで4日間白馬の八方尾根スキー場と五竜のスキー場でスキーを楽しんでいた。八方は何度も滑っているので地形が頭に入っているが、五竜は初めて。そもそもこのスキー場の正式名称は白馬五竜&Hakuba47という。ゲレンデは北からHakuba47、いいもりゲレンデ、とおみゲレンデに分かれ、とおみゲレンデからテレキャビンが遠見尾根の一角までスキーヤーを運んでいる。

この全体像を滑りながらとらえるため、登山用GPSをONにして全コースを滑ってみた。

Maptoomi

その軌跡を地図ソフト(カシミール)を使って3G化したのが上記の写真。 このような3G地図を作ってみると色々なことがわかる。一つは遠見尾根の末端の東側(信州側)は傾斜がきつく、地蔵の頭から東に延びる尾根以外スキーに適した斜面がないことだ。もっともこの尾根も傾斜はきつく、ここを通るチャンピオンエキスパートコースと呼ばれる名物コースはコブが連続していた。しかし地図ソフトで平均傾斜を計算すると28度程度だった。

これは手ごわいな、と思う斜面でも実際の傾斜はそれほどでもありませんよ、と冷徹な答えを返してくるのもGPSの効果だ。

Jizou

ここ数日3、4月なみの暖かい日が続いていたが、昨日の朝は冷えて小雪が舞っていた。スキー場のトップの地蔵の頭付近ではコースを見誤りそうなほど霧が深かった。

元々GPSはそのような悪天下でも山を歩くために開発された道具だ。霧の中でGPSを見ながら「数年前まではGPS頼りに、膝を没するような新雪を滑ることが楽しみだったが、いつの間にかゲレンデマップを作るような遊びをするようになったのか?」と少し苦笑い。

山にはGPSという便利な道具ができてあらかじめ設定しておいたルートをたどると合図が鳴るなど道を外さない仕掛けが組み込まれている。

ここ数日の株式相場の荒れ具合は吹雪の中の山スキーよりも厳しそうだ。だが残念ながら進路を示してくれるGPSはない。そのありえないGPSのような便利な道具(つまり誰でも儲かる投資話など)を売り込む詐欺が横行していると聞く。

実社会は時として山より恐ろしい。

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