「あらら……」と思いました。
本を読んでいて、次のような箇所に遭遇したのです(太字強調は森下)――
本を読んでいて、次のような箇所に遭遇したのです(太字強調は森下)――
- 「……戦時中には鬼畜米兵と喧伝されたなかで日々を過ごしてきた。だからこそ……」
普通は「鬼畜米英」です。「鬼畜米兵」は「――米英」のもじりとして使うことはあるかもしれない。だけど、太平洋戦争中はずっと「――米英」でしょう。
そう思ったものの、大学の先生が博士論文として書いたものがベースとなっているものだし、版元は手堅いみすず書房だし、本になって出るまでには多数の人が目を通しているはずだ。もしかしたら「――米兵」という言いかたもあったのかもしれない、と不安になってきました。
で、調べようとしたのですが、見つからない。手元にある辞書・事典のたぐいにはこんな言葉は載っていないのです。
「鬼畜」はあります。しかし、「米英」とドッキングしたものがない。
こういう「いけない言葉」、「戦時下の誤ったスローガン」は辞書には載らないのでしょうね(「八紘一宇」は載っていますが)。
ということで、たぶん間違いだろうなぁ、という状態のままにしてあります。いずれ図書館にでも行って調べてみるつもり。