
とにかく大きい。そして高い。
高いのは中央にそびえる掘削やぐら(デリック)。水面から先端まで118.4メートルというから、40階建てのビルほどもあります。横須賀新港へ行くのに横浜横須賀道路から本町山中道路を走って横須賀市街へ下りてゆきましたが、本港脇の坂の上から楠ヶ浦町の山越しにこのデリックが見えるのです。「おお! あそこだ」とわかりやすくてよかったのですが、しかし、この大きさは桁外れ。
掘削やぐらから海底にパイプを下ろして、マントルのサンプルを掘り出す。今回、小松左京さんの特別のつて(ご本人は参加されず)ということで、このデリックの中枢部を見せていただきました。掘るのも大変だし、掘ったサンプル(コア)を引き上げるのも大変。それ以上に、掘削坑からガスが噴き出した場合など、不測の事態への備えが大変。
そうしたことに備えて、鋼鉄の塊のようなものものしい装置がたくさん積まれている。こんなに重いものを、よくまあ海の上に浮かべ、しかも倒れないでいられるものだと感心しました。(こんなことをいってはナニですが、能書きどおりにマントルが掘れたりしたら奇跡だと思いました)
写真で見て左側の船首の上に載っている平たい部分はヘリボート。その後ろがブリッジでブリッジ下部に研究施設や医務室、船室、休憩室などの設備が割り当てられています。
オレンジ色に塗られているのは荷物の積み下ろし用のクレーン。そろそろ出港するらしく、野菜などの食糧がさかんに積み込まれていました。
後ろのクレーンの後部あたりの下が機関室。船底からぶら下がる6基のアジマススラスター(360度旋回するスクリューの入った推進装置)を駆動する重要部分です。アジマススラスターには、海流に流されようとする船体を掘削地点の上から移動させないという重要な役割があります。今日は残念ながら機関室やアジマススラスターは見られませんでした。
詳しい解説はこことか、こことか、ここで、どうぞ。
研究室では日本近海で試掘したコアのサンプルをいくつか見せてもらいました。
本格的に稼動して成果が上がる日が待ち遠しい。
横須賀まで我が家から第三京浜~横浜新道~横浜横須賀道路を経由して片道ちょうど60キロ。バイクで、行きは1時間15分(朝のラッシュに遭遇)、帰りは1時間5分程度でした。以外に近い。
でも、今日は暑かった!