惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

『9.11 生死を分けた102分』

2005-09-17 20:30:21 | 本と雑誌
 ジム・ドワイヤー&ケヴィン・フリン『9.11 生死を分けた102分――崩壊する超高層ビル内部からの驚くべき証言』(三川基好訳、文藝春秋)読了。
 いやあ凄い本だ。アメリカのジャーナリズムのとてつもない底力を痛感します。

 タイトルからわかるとおり、2001年9月11日に起きたマンハッタンのワールドトレードセンターへの旅客機突入、及びその後のツインタワー崩壊を描いたドキュメント。膨大な証言と電話の録音記録などによって事件寸前からビルの崩落直後までの現場(ビルの内部が大部分!)の様子を、逐一といっていいような細かい描写でたどっている。
 圧倒的な迫力は、本を読むというより、映画の大画面で眼前に展開する幾多のドラマを見つめているかのよう。英雄的な活躍もあれば、胸をかきむしられる悲劇もある。大惨事を招いたいくつもの(テロ以外の陰の)原因への言及も怠っていない。
 ハラハラドキドキし、涙を流し、声援を送り、怒りにうち震えました。稀有な読書体験です。

 夕方、「今日は坂道の感触を思い出そう」と、マウンテンバイクで多摩川を渡り、よみうりランドへ。山上の遊園地へ続く坂道を登ってみました。
 昔は何度も上り下りした道路ですが、ずいぶんとご無沙汰。10年ぶりぐらいになるのではないかしら。すっかり忘れていたけれど、かなりの勾配。その上、車の往来が激しい。よろよろと登っていては危険です。ギアをもっとも軽いのにして、ハンドルをしっかり引きつけながら漕ぎ登る。

 せっかく登ったのだから、ありがた山の山道も楽しもうかと妙法寺へのわき道へ入りましたが、「不法投棄多発のため閉鎖します」ということで、山道への入り口は閉ざされていました。昔は多摩サーキット跡の「廃墟」や石塔群などを眺めながらラフロードのアップダウンが楽しめたのに。不心得者に天誅を加えたい。

 最初の予定ではありがた山を走りまわった後、もと来た道を引き返すつもりでしたが、思うにまかせなかったので、そのまま峠を越えて反対側の生田方面へ。急坂を下った後、津久井道を登戸方向へ走り、多摩水道橋を渡って帰宅しました。途中、多摩川土手で夕空を眺めたりしたので、ほぼ1時間半の行程。

 家に着く頃には東の空にやたらにでかい月が昇っていました。そういえば、明日は中秋の名月ですね。