我が家の居間ではラジオのFM放送が流れていることが多いのですが、今朝、クラシック音楽の番組で「ライ麦畑を通りぬけ」という曲がかかりました。イギリス民謡という紹介つき。
これ、日本では「夕空晴れて秋風吹き~♪」と歌われている唱歌の原曲なんですね。知らなかったなあ、こんなタイトルだとは。
これ、日本では「夕空晴れて秋風吹き~♪」と歌われている唱歌の原曲なんですね。知らなかったなあ、こんなタイトルだとは。
で、家族で盛り上がったのは、この「夕空晴れて~♪」の正しいタイトルが何か、という問題。
ある者は「故郷の人々」といい、またある者は「故郷を離るる歌」といい、「故郷の空」だという者もいる。
正解は「故郷の空」。
「故郷の人々」はフォスターの「スワニー河」の日本語訳。「故郷を離るる歌」はドイツ民謡。「園の小百合、撫子~♪」というやつですね。歌詞がとても寂しい。
考えてみれば、故郷を思う歌は多い。「故郷の廃家」などという、これまた寂しい歌詞の曲もあります。「幾年、ふるさと来てみれば~♪」と始まり、作曲はアメリカのヘイスという人だとか。
きわめつけはやはり「兎追いし~♪」の「故郷」でしょう。
実はこの歌、『日本沈没第二部』で使いたかったんですね。でも、思いついたのが校了後だったので、谷甲州さんに提案することができませんでした。消えてしまった日本列島を思って「兎追いしあの山、小鮒釣りしかの川~♪」と歌う……とても良いシーンになったのにと、今でも自分の頭のめぐりの悪さを呪いたくなります。