週末の「かぐらスキー」の後、月曜日は顧問先の納会に顔を出し、昨日(12月29日)今日(30日)と奥秩父の甲武信岳(2,475m)に今年最後の登山。
12月29日 午前5時40分にマイカーで自宅を発ち、7時30分に塩山駅で名古屋から来たSさんをピックアップ。8時10分頃西沢渓谷入り口駐車場に到着。
天気は良く、例年に比べて雪は極端に少ない。8時49分「徳ちゃん新道」取り付き到着。
しばらくカラマツ林の緩い道をたどると、急な登りが始まった。このルートは標高差1,400m弱を登る中々のハードコースである。
11時30分休憩を取り、ふと振り返ると富士山と広瀬湖がきれいに見えた。
そこから5分ほど登ると「近丸新道」分岐に到着。11時35分だった。西沢渓谷から甲武信岳に登る一般道は「徳ちゃん新道」と「近丸新道」だが、近丸新道は整備状況が良くなく、徳ちゃん新道が使われている。分岐点を過ぎると漸く雪が出てきた。
積雪は10㎝程度だが、凍っているのでアイゼンを着けた。
14時15分主稜線到着。木賊山(2,468m)到着14時20分。木賊山山頂は眺望がないが、少し甲武信岳側に降ると甲武信岳がよく見えた。
14時35分甲武信小屋到着。一泊二食で8,600円。通常の夕食はカレーライスだそうだが、この日は小屋の支援者の方々?が猪肉や野菜を持ち込んで頂いたので、豪華な鍋を頂くことができた。
ファミリーな感じの良い小屋だが難点は寒いこと。ストーブを焚いても、火の周りから離れると寒い。外気温はマイナス11度(午後7時ごろ)だった。
12月30日 快晴 5時起床。5時30分朝食。6時20分ヘッドランプを着けて甲武信岳頂上に向かった。頂上直下の露岩の上でご来光を待つ。
富士山が神々しい。
午前7時9分漸く雲海の中から太陽が顔を出した。
頂上を往復して小屋に戻り、すぐ下山開始。7時20分だった。
帰路は木賊山を越えずトラバース道をたどり、7時46分に戸渡尾根分岐到着。9時6分「近丸新道」分岐到着。11時44分徳ちゃん新道登山口。11時52分駐車場到着。
車で「はやぶさ温泉」を目指した(正確にはその前に「座忘の湯」に行ったが「今は日帰り入浴はしていません」と断られた。昔「釜の沢」を登った後、ここで一風呂浴びた記憶があったのだが)が、年末年始は休業とのこと。スマートフォンで調べて、車を「大菩薩の湯」に回した。
大菩薩の湯はぬるめでゆったりとつかることができた。
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西沢渓谷からの甲武信岳は中々登りごたえのあるルートだ。甲武信小屋で宿泊者たちと「どのルートがハードか?」などと意見交換をしたが、徳ちゃん新道は、北アルプス3大急登の合戦尾根やブナ立尾根に匹敵するという声が上がった。私も同意見である。
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今回の服装は、上半身は下着はミズノのプレサーモ、ミドルレイヤーはモンベルのフリース、アウターはモンベルのソフトシェルとゴアテックスのハードシェルを気温によって着かえながら登った。早朝の頂上アタックでは、撮影待ちも考えてダウンジャケットを着こんだ。
下半身は厚手のフリースのタイツに普通の登山ズボンで、アウターを着る必要は感じなかった。手袋は厚手の毛糸の手袋を使用したが、早朝の登山やカメラワークで素手になった後は指先の冷たさに難渋した。歳をとると血の巡りが悪くなるので、冬のアウトドアスポーツは辛い。
アイゼンは雪が少なくても、標高2千メートル以上では着装。ストックは必要だがピッケルは不要である。
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今年の山は正月の金峰山に始まり、甲武信岳で終わった。冬山登山は安全な秩父山系の山とはいえ、寒さと荷物が重くなるので、夏山よりは相当厳しい。なぜそんな苦労をして冬山に登るのか?と問われれば「それが真剣な遊びだから」としか答えようがない。