金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

為替市場では早くもトランプリスクが顕在化

2017年01月12日 | 投資

昨日(1月11日)行われたトランプ次期大統領のニュースカンファレンスの後、ドルは円・ユーロ・豪ドル等に対して急落した。

ドル円為替はブログを書いている今、114円をはさんで取引されているが一時113円台まで円高が進んだ。

昨日のニュースカンファレンスでトランプ氏が、景気刺激策・貿易・税制改正等について具体的な政策案を示さなかったことが、ドル急落の原因だ。

「選挙後のドルラリーは終わった」というアナリストもいる。一方1月20日の大統領就任演説では、もっとマーケットフレンドリーな演説を行うだろうという見方を示す人もいる。

もっともトランプ氏は貿易収支の不均衡について名指しで日本を批判しているから、潜在的な円買い圧力は大きいかもしれない。

リスクという言葉を金融用語として考えるとプラスであれ、マイナスであれ変動幅が大きいことを指す。つまり大統領選挙後の突然のドル高はリスクそのものであった。そしてその反動としてのドル安もまたリスクである。

賢明な投資家は「リターンが同じであればよりリスクの低い投資行動を取る」と言われている。今の為替相場のようにトランプ発言(というかこれまでのところツイッターでのつぶやきが中心)に振り回されるマーケットには入らないのが賢明ということなのだが、悩ましいのは今比較的安心して株に投資できる市場がほとんど米国市場だけということだ。

米国経済は強い。そのことは大統領選挙前からはっきりしていた。そして今後政策金利は何回か引き上げられるだろう。回数と時期は不明だが。米国金利の上昇というシナリオにはリスク(ブレ)が少ないといえる。この時期リスクの少ない投資は少し長い目で米国金利上昇にbetするが、短期の為替変動からは少し身を引くということかもしれない。

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スマートフォンは遊びと健康のハブ(車軸)になる

2017年01月12日 | デジタル・インターネット

私のブログの読者の方はシニア層の方が多いと思いますので、パソコンは使うけれどスマートフォンは使わないという方もいらっしゃるかもしれません。

スマートフォンの利用料金は高いし、小さな画面は必ずしも操作しやすいものではないので、それはそれで一つの考え方だと思います。

しかし最近「スマートフォンを使わないとカメラなどの機器の力を引き出せない時代なのだなぁ」と改めて実感することがありました。

スキーに一緒に行った友人に触発されてソニーのアクションカメラを購入したのですが、カメラの操作はほとんどスマートフォンを利用することを前提としている、と感じました。

アクションカメラは帽子の縁などにクリップして使うので当然小さく、設定を入力する画面も小さいのです。ただしスマートフォンとwifi接続してスマートフォンから操作すると非常に簡単に設定を変更することができます。カメラにはモニターはついていませんが、スマートフォンと接続するとスマートフォンをモニターに利用することができます。つまりこのアクションカメラはほとんどスマートフォンの利用を前提に販売されていると考えてよいでしょう。

これは一例ですが、カメラ・動画を撮るアクションカメラ・音楽・映像等さまざまな遊び道具の分野にスマートフォンはどんどん進出して、色々な機器をコントロールするハブ的な役割を担いつつありますし、今後ともその役割は高まるでしょう。そしてやがては血圧計・体重計などとリンクして、健康や在宅看護のハブになることは間違いありません。

遊びといえば、最近では同世代以上のおじさん仲間でもフェイスブックの活用が広がってきました。私が所属している大学山岳会でも誰かがフェイスブックを立ち上げて、投稿する人が増えています。

退職して暇になった、仲間と繋がっていたいけれど、毎日会う訳にもいかないという人にとってフェイスブックは頼もしい味方です。

そしてエントリーを作成するならきれいな写真を載せたい、面白い動画も載せたいと欲求は高まっていきます。つまりスマートフォンの利用が遊びの領域を広げ、遊びが脳と体の健康維持促進に寄与するとすれば、スマートフォンは健康のハブにもなる訳です。

スマートフォンを礼賛しましたが、世界的に見ると既にハード本体の販売は既に飽和状態に達しています。

世界的な調査会社IDCによると、2010年には前年比76%弱の出荷増を誇ったスマートフォンも昨年の出荷増はわずか0.6%にとどまったようです。

一方ソフト面では人工知能の活用などで利用領域はどんどん拡大しています。

私は山仲間を中心にスマートフォン未利用者にスマートフォンの利用を呼びかけているのですが、一部の人は頑(かたく)なにこのおもちゃの利用を拒んでいます。

その背景には一種の哲学?があるのかもしれませんが、スマートフォンが遊びの領域を広げ、遊びの領域が人の繋がりを広げ、人の繋がりが知的好奇心と健康の促進につながるとすれば、残念なことではないか?と感じている次第です。

 

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