山登りにきて「天気が悪くて良かった」というとへそ曲がりと思われるでしょう。
私もそんなことは言いません。山は天気が良いほうが良いに決まっています。だけど悪天候を必要以上に嘆くことはないと思います。
大陸性気候でない日本のような島国の気象では四季を通じて天気は周期的に変わります。多くのメンバーでグループ登山をする場合は1,2ケ月前にスケジュールを固めて、山小屋を予約しますから、ある確率で悪天候にも出会います。
今回の美ヶ原スノーハイクでも2日目は地吹雪模様でした。写真は茶臼山登山をあきらめて撤退するところです。
悪天候は色々なことを教えてくれます。
まずきちんとした身づくろいや装備の重要性。真冬の山でも天気が良く、風がないと暖かく多少杜撰な装備でも歩くことができます。
でもそんな「成功体験」を重ねて甘くなっていると何時か悪天候で痛い目にあうことがあります。
そういう意味ではちょっと悪天候を経験することは良いことです。
地図やGPSの必要性を感じるのの視界が悪い時です。
また撤退時期の決断を学ぶのもそんな時です。
仲間の結束やリーダーシップの必要性を感じるのも条件が悪い時なのです。
総じて悪天候は山を学ぶ道場なのです。
3年前の美ヶ原は天気が良く、絶景を満喫しました。
フォトジェニックな風景は写真愛好者としては大歓迎です。
また雪の状態が良いとスキーを使わなくても、夏山より早く歩くことができます。
雪は時として登山者の強い味方になり、時として手強い障壁にもなります。しかし雪は本来ニュートラルなのです。
雪は登山者のために降ったり止んだりする訳ではありません。雪は自然の循環に従っているだけなのです。
登山者はタイミングを見て雪を味方につけるしかありません。
山岡鉄舟に「晴れてよし曇りてもよし富士の山もとの姿は変わらざりけり」という歌があります。
それをもじれば「晴れてよし荒れても楽し美ヶ原もとの姿は変わらざりけり」
というところでしょうか?