「つま恋」に泊まるのは初めてなので、経営母体の変更による影響は分からない。一泊二食で@8400円(Booking.com利用)程度だったので、コストパフォーマンスは良かったと思う。特にぬる目の露天風呂はゆっくり入っていられるので、のんびり過ごしたい人には向いている。
8時頃つま恋を出て、東名経由で日本平に向かった。久遠寺の約一千段の石段は聞いただけでワイフが回避したので、日本平からロープウエイで久遠寺に行くことにした。
ロープウエイ乗り場手前の高台に登ると富士山が正面に見えた。絶景だ。
ロープウエイは平日ながらツアー客で中々混んでいる。勝手な想像をすれば「井伊谷・久能山パック旅行」などというのがあるのかもしれない。
久能山東照宮は日光東照宮に較べると小振りだが、社殿・山門は美しい。
なお久能山は一時武田信玄が支配下におさめたと聞く。久能山の東には武田・今川勢が戦った薩埵峠がある。このあたりは軍事的要衝だったのだろう。
日本平を後にして車を富士川沿いの国道52号に向けた。日本平から1時間20分程度で身延山久遠寺に到着。ロープウエイ下の駐車場に車を止めてざるそばの昼食。ロープウエイで久能山奥の院に登った。歩いて登ると2時間半はかかりそうだから、このロープウエイはお値打ちだ。
奥の院手間の杉の巨木の間に富士山が見えた。
親鸞聖人はこの地から故郷の親をしのんだと聞く。山門に「思親閣」の額がかかっている。
暑い日だったが、標高1,153mの身延山に吹く風は涼しい。
ロープウエイで下山して、本堂・祖師堂・報恩閣をお参りする。
そのスケールの大きさに感嘆するしかない。
一泊二日の旅は龍潭寺に始まり、久能山を経て、久遠寺で終わった。それは天竜川下流域から富士川中流域への旅であり、武田信玄が駿河侵攻の軍を動かした道筋と重なるものだった。
駆け足旅行なので見るべきところで見落としたものも多いと思う。歴史を紐解いて理解を深めた上でいつの日かまた旅をしてみたいコースである。