昨日(5月30日)アマゾンの株価がザラ場で1,000ドルを超えた。日中の高値は1,001.20ドルで終値は996.70ドルだった。
アマゾンとグーグルの株価は1,000ドル超えを競い合っていたが、一時でも1,000ドルを付けたことで、まずはアマゾンに軍配が上がった。グーグル(アルファベット)の終値は996.17ドルだから、次はどちらが先に終値で1,000ドルを超えるか?という競争だ。
アマゾンは小売業のカテゴリーだが、ハイテク銘柄として議論されることが多い。米国株投資家の間ではFANG株という言葉があるそうだ。
FANGはFacebook,Amazon,Netflix,Alphabetの頭文字。Alphabetはグーグルの親会社だ。この4社の株式時価総額はS&P500銘柄の7.5%に達するという(WSJ Bespoke Investment Groupによる)。5年前の4社の時価総額割合は3%だったから、株価は急伸している。
4社は米国株価指数上昇の主なドライバーと考えてよいだろう。逆にいうともし4社を中心とするハイテク銘柄が大きく下落する(ITバブルの崩壊など)と、指標全体が低迷する可能性が高いことを示唆している。
人工知能・車の自動運転・ビッグデータ・IOT・フィンテック・クラウドビジネスなどIT関連の成長分野は大きく広がってる。つまりブルーオーシャン市場だ。一方アマゾンの競争相手の店舗型小売業などは、過当競争のレッドオーシャン市場だ。
ブルーオーシャン市場への期待から大きな資金がFANGに流れ込んでいることは間違いない。問題は期待が期待で終わらず、実現されるかどうかであるが、それはまだわからない。