CNBCによるとブラック・ストーンのバイロン・ウィーン氏がTrading Nationで「コレクション(10%以上の株価下落)はいつ起きても不思議でない状況で、年末まで5割の確率で大きな売り越しがあるだろう」と述べた。
何がコレクションの引き金になるか?というのは難しい答だが、ウィーン氏の直観では北朝鮮などの政治地政学的対立が引き金になる可能性が高いという。
もっともウィーン氏は、大幅な株価下落が起きても、ファンダメンタルは非常に強いので株価は反発し、来年の株価は現在のレベルより高くなっている可能性が高いと述べている。
CNBCサイトでは、読者アンケート結果を示していて「10%の株価下落はいつでも起こり得ると信じますか?」という質問にYesと答えた人は71%、Noと答えた人は21%で分からないが8%だった。
ところでウィーン氏は今年の初めに「米国のGDP成長率が3%に加速し、10年債利回りは4%に近づく。日本の実質成長率は2%を超え、日本株の株価上昇率は他の先進国をリードする。ドル円為替は130円に。」というものだった。
伝説のストラテジストでも先のことを予想するのは難しい。
もっとも「株価が一度は大きく下落する」というのは予想というより、自明の理というべきだろう。どこかで速度調整をしないと株価は実体経済の成長率を大幅に上回ってしまうからだ。
問題はその調整がいつ起きるか?である。それは神のみぞ知るところである。
むしろ我々にとっては「株価が大幅下落後反発する」という予想の「反発」の可能性を確認しておく方が重要だろう。
そして反発力のある市場に投資しておくことだろう。
賢い投資家としては、コレクションの前に株を売り、底値で株を又買うと動きたいところだが、それは神業であり、仮にうまくいったとしてもそれはLuckyに過ぎないだろう。
将来の株価が高くなると信じれば、コレクションを恐れることはない。「何もしない」というのも投資スタンスとしてありだろう。
もっとも個人的には若干ながら年末にかけて現金比率を高めている。それは相場観というより、来年のNISAの枠を活用しようという程度の話だが・・・