金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

久しぶりに燻製作り

2017年12月05日 | 男の料理
久しぶりにささみの燻製を作ってみました。今はパナソニックのけむらん亭というロースターを使っているので、いつでも簡単にできますが、私の中では燻製は冬の風物詩です。数年前までは晴れた冬の日に空っ風に吹かれながら庭で燻製を作っていました。食材を乾燥させるのに冬が向いているのですね。

けむらん亭では本格的な燻製は無理ですがスモークの香りを楽しむことはできます。
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本当に必要なのは学歴ではなく職歴~アメリカの調査から

2017年12月05日 | 資格・転職・就職

今日本では教育無償化による「人づくり革命」が話題になっている。政府の新しい経済政策パッケージでは2020年から年収590万円以下の世帯を対象に私立高校を実質無償化するという。

また授業料が高い私立大学についても住民税非課税世帯の学生を対象に無償化を進めるという。「人づくり」という大きな旗を掲げられると反対し難い面があるが、実社会で高等「教育」がどれ程重要なのか?ということも視野に入れておいた方が良いという気がする。

WSJはWant a New Job? This si what employers require from their workersという記事で「実際の仕事で大卒資格が必要な割合は2割以下なのだ」と述べている。

米労働省が発表したレポートによると、雇用者が大卒資格を求める仕事は20%以下でそれ以外の仕事は高卒又はそれ以下の資格で十分ということである。

もっとも学歴別の失業率を見ると大卒は2%、高卒は4.3%、それ以下は5.7%と大卒が有利なので、アメリカでも大学進学熱は高い。

しかし雇用者が求めるのは、実は学校教育ではなく、職歴なのである。

記事はマクドナルドのマネージャーに要求される職務経験日数は平均1,511日で、最低でも大卒の資格が求められる小学校の先生が大学教育に費やす日数よりはるかに長いと指摘している。

調査によると76%の仕事は就業後の職業訓練すなわちシャドウイング(先輩の仕事ぶりを観察)、オンザジョブトレーニングや基礎的な仕事を学ぶことが要求されるという。

思い出したのが、Learning over education(教育よりも学び)という言葉だ。教育は与えられるものだが、学びは自発的に行うものである。納得できる仕事について納得できるポジションを得るには、学歴よりも仕事についた後、学び続けることができるかどうかが重要ということなのだ。

教育の無償化は「与える機会」を増やすが、そのことが直ちに人づくりにつながると結論付けてよいか?あるいは論理の飛躍があるかどうかは少し考えた方が良い問題のような気がしている。

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メガバンク、リストラ旋風。銀行員はキャリアアンカーを変えられるか?

2017年12月05日 | 金融

今日の日経新聞(ネット)にメガバンクのリストラ話が出ていた。この話題自体は3か月前に三菱UFJの平野社長が講演会でさらりと持ち出した時に大きな話題になったから目新しい話ではない。

多少目新しいところがあるとすれば、みずほが金融庁に1.9万人の人員削減案を説明に行った時、「1.9万人では足りないんじゃない?」と金融庁幹部が嫌味を言ったというところあたりか?

メガ3行とも「希望退職という選択肢はない」と言っているので、行員の方が直ちに雇用に不安を覚えることはないと思うが、事業の再構築(リストラクチャリング)で、働く場所が大幅に減ることは間違いない。

一方日本全体としては労働力不足の状態なので、銀行の従業員が「考え方」を変えると新しい仕事を見つけることは難しくないかもしれない。

そこで「考え方」について少し考えてみた。ここでいう「考え方」とは「働く理由・目的」という意味で、キャリアアンカーと言っても良いだろう。キャリアアンカーという概念は1990年頃アメリカで生まれた概念で生みの親のシャイン教授は「キャリアを形成していく上で譲ることのできない『能力』『動機』『価値観』の組み合わせ」と定義している。

シャイン教授はこの3つの組み合わせからキャリアアンカーを8つのカテゴリーに分けた。働いている人はこの8つのカテゴリーから最大2つのアンカーを持つことが認められるという。

8つのカテゴリーとは「専門的能力」「組織管理能力」「自立・独立」「雇用保障や福利厚生の充実」「起業家的創造性」「社会への貢献性」「純粋な挑戦」「ライフスタイル」だ。

以下は個人的想像の域をでないが、私はメガバンクの行員の方のキャリアアンカーは「組織管理能力」「雇用保障」が多いのではないか?と考えている。最近では「ライフスタイル」などの割合が高まっているかもしれないが。

過去メガバンクは「雇用保障や福利厚生の充実」を従業員に提供する対価として「組織への忠誠」を求めてきた。また「営業成績を上げる従業員には組織の階段を登ることを保証する」形で「組織管理能力」を求めてきた。それが組織のニーズ(キャリアサバイバル)だったのだ。

だがここにきて(本当は相当昔からなのだが)話ががらっと変わってきた。これまでキャリアサバイバルだった「組織管理能力」「雇用保障」が急に組織の重荷になってきたという訳だ。

私は多くの銀行員の方は今キャリアアンカーについて考える時が来ていると思っている。

一つはあくまでも過去の自分のキャリアアンカーに拘り、それにかなう仕事を探すという方法だ。しかしフィンテックなど技術革新が激しいのでこれは難しい選択だろう。

もう一つは大胆に自分のキャリアアンカーを変えるということだ。キャリアアンカーは滅多に変えるべきものではないが、世の中の激変期や自分に重大なイベント(たとえば大病)があった時は変えてよいと私は考えている。

キャリアアンカーを変えることで、自分の地平線が広がるのだ。ダーウィンは生き残る種は強い物でも知恵のあるものでもない、環境に適応できる種が生き残ると喝破した。

働くものが環境に適応するとはキャリアアンカーを変えることではないか?と私は考えている。

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