最近では日本企業の中でも積極的に対話型人工知能の代表選手ChatGPTを利用する企業が出てきて話題になっています。
ChatGPTは便利なツールですが、人工知能の回答を鵜呑みにすることはできません。なぜなら回答する情報は最新のものではなく、AIのモデル生成時期に依存しているからです。また公開情報で学習しており、個社固有の問題には回答できないからです。
これらのことを踏まえると私は一般的にChatGPTを安心して使える場の一つは、言語教育の場だろうと考えています。なぜなら対話型人工知能の基盤は言語と文法の深い学習にあるからです。
この能力を安心して使えるのは、たとえば外国人に日本語の文法を教える時です。文法の専門家でない私のような人間が、助詞の区別~たとえば「へ」と「に」~を質問されても、短時間に的確に返答できない場合があります。
「学校へ行く」と「学校に行く」の違いは何ですか?
違いを説明するのは面倒ですよね。
しかしChatGPTに聞くと瞬時に回答が出てきます。
「に」は、目的地を表すときに使用されます。つまり、動詞の動作の行き着く先を表します。「学校に行く」という場合、行動の目的地が学校であることを示します。
一方、「へ」は、方向性を表す場合に使用されます。つまり、動詞の動作が向かう方向を表します。「学校へ行く」という場合、行動の方向が学校に向かうことを示します。
したがって、「学校に行く」という場合は、既に学校が存在している場所に行くことを示しています。一方、「学校へ行く」という場合は、まだ学校に到達していない場所から出発し、学校に向かうことを示しています。
もっとも「へ」と「に」の違いを気にする必要がない場合も多いと思いますが。
それにしても便利ですね。ChatGPTは日本語の学習方法を大きく変える可能性があるかもしれないと私は考えています。