金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
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ChatGPT、教育現場は逃げずに正面から取り組むべし

2023年04月06日 | デジタル・インターネット
 今日(4月6日)の読売新聞朝刊に「チャットGPT巡る学校向け指針、文部省が検討...瞬時に作文悪影響に懸念」という記事がでていた。
 ChatGPTを巡っては、個人情報保護の観点から、イタリア当局が3月に利用の一部禁止を発表するなど各国の当局が懸念を示し始めている。
 対話型人工知能(AI)を巡る懸念は次のようなものだ。
 第一にコンテンツの信頼性への懸念、第二に質問内容を通じて個人情報や機密情報が流出する懸念、第三に学生などが宿題などを自分で考えずに解いてしまうので学力や思考力が育成されないという懸念だ。
 実際私が試してみたところ、二次方程式の解などを簡単に出してしまった。
 このような問題はあるが、私は対話型AIを過度に恐れることはないと考えている。
 なぜなら上記のような懸念はコンピューター、インターネット、検索エンジンなどが出現した時に多くの人がもったはずだ。たとえば信頼性という点では「誰でも編集できる百科事典Wikipediaをどこまで信頼するか」という話と同心円にあると考えてよいだろう。情報管理という点でいうと「外部に出してはいけない情報」を無防備にChatGPTに投入しないということが一番大切なことだ。
 学力や思考力という点では、ChatGPTを使いこなそうと思うと正確なプロンプトを作成する能力が必要だし、AIが作り出した回答の正当性や妥当性を判断する判断力、合理的推察力、社会科学・自然科学全般の知識というものが必要なのだ。
 つまり簡単に使えそうで実際に使いこなすにはそれなりの能力がいるというのがChatGTPだと私は考えている。
 人工知能というと魔法の杖のように考える人もいるかもれないが、私は高度化した検索エンジンという文脈で考えている。いたずらに恐れることなく、正しい使い方を理解して活用することで少子化等で減少する人手不足対策とするのが正しい対処方法なのである。
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