昨日(4月25日)の米国株は大幅に下落した。ファースト・リパブリック銀行やUPSの決算内容が悪く、投資家が景気悪化や金融不安が払拭されていない懸念を抱いたためだ。
S&P500は1.6%、ダウは1%、ナスダックは2%下落した。
ファースト・リパブリック銀行の預金は昨年12月末の1,764億ドルから今年3月末の1,045億ドルに4割以上減少した。決算発表を受けて同社の株価は49%下落した。
決算発表については時間内取引終了後発表を行ったマイクロソフトとアルファベットの決算内容が好感され2社の株価が上昇していることから、2社の株価は上昇している。特にマイクロソフトの株価は時間外取引で8%近く上昇した。
マイクロソフトの四半期決算は前年同期比7%の増収9%の増益でアナリスト予想も上回ったので、株価上昇は当然だが、8%の上昇はややチャットGPTの人気を先取りし過ぎているかもしれない。
マイクロソフトの株価は決算発表前までで今年15%上昇(S&P500は6%上昇)と市場平均をアウトパフォームしている。決算面では、Azureなどクラウドサーバビジネスが好調(ただし売上の伸びは鈍化しつつある)で、個人PCなどは低迷という状況の中、同社が巨額の出資を行っているオープンAIのチャットGPTの将来に期待して株高が先行していると私は捉えている。
チャットGPTが製品に組み込まれたり、チャットGPTに取り込む法人の大型データベースをクラウドサーバビジネスに結びつくのはもう少し先の話だ。
だが生成型AIは間違いなく成長分野なので、この分野の株式を持っているかいないかが数年後のポートフォリオのパフォーマンスを決めると考えて間違いはないだろう。