金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

日経平均は4万円を超えるか?もし超える事態ならシニア層は大変だが

2023年07月05日 | 投資
 今日(7月5日)の日経平均は3百円ほど下げて取引されているが、その前に書かれたCNBCの記事は、日経平均は1年以内に4万円を超えるというある証券会社の専門家の意見を紹介していた。
 専門家というのは、マネックスグループのExpert directorのJesper Koll氏だ。
 Koll氏が日本株に強気な理由は「景況感の強い回復」と「経済成長をサポートする金融政策」だ。またKoll氏は、現在の日本企業は企業利益を人材と事業に本当に投資しているがこれは過去30年で初めてのことと述べ、注目点は来年の春闘だと述べている。つまり来年の賃金が物価上昇率をカバーするほど上昇するなら勤労者層の消費力が維持され、経済サイクルが回り続けるという訳だ。
 もっともKoll氏の見方には反対の声もある。たとえば日経平均は36千円と過去の最高値の38,195円の間で足踏みするだろうと述べるアナリストもいる。
 いずれにしても株屋さんの話なので、用心して聞いた方が良いと思うが、仮にKoll氏の見方のように、物価上昇率をカバーするように賃金が引き上げられ、不動産価格も上昇するような一種のアセットバブルの状態が発生すると、公的年金に生活を頼っているシニア層には大変な時代がくることは間違いない。何故なら年金のマクロスライドにより年金のアップ率は物価上昇率に追いつけないからだ。
 そのような状態が続くとシニア層から怨嗟の声が高まることは間違いない。それが政治を動かす力になるかどうかは別だろうが。
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生成型AIの学校での活用は「英会話のお相手」から

2023年07月05日 | うんちく・小ネタ
 昨日(7月4日)文部科学省は「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」を公表した。
 それによると「現時点では活用が有効な場面を検証しつつ、限定的な利用から始めることが適切」で活用が考えられる例としては「英会話の相手として活用すること」「生成AIを用いた高度なプログラミングを行わせること」「グループの考え方をまとめるうえで、足りない視点を見つけ議論を深める目的で活用させること」などをあげている。
 活用が適切でない例は「各種コンクールの作品やレポートなどで、生成AIによる生成物をそのまま自己の成果物として応募・提出すること」などをあげている。
 妥当なガイドラインだと思う。特に「英会話の相手として活用すること」というのは良いアイディアだ。何故ならChatGTPのような文章生成型AIは、主要言語の文法やコンテクスト(文脈)の中での言葉の使い方をよく勉強しているから、文法的に正しい文章を生成する。文法的に正しい文章という意味は「事実として正しいかどうかは別として」という意味を含むが。
ChatGPT自体に音声読み上げ機能はないが、Microsoft EdgeやWordの音声読み上げ機能を使うと人の声に近い英語を聞くことができるので、ヒヤリングの上でも効果的だ。
 ただChatGPTのようなAIはプロンプトという命令・依頼文の書き方でアウトプットにかなり差が出る。
 AIの利用を指導する先生側、学ぶ生徒側ともAIの限界を学ぶとともに、その力を最大限引き出すプロンプトを学ぶ必要がでてきた訳だ。
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最近Kindleで「ChatGPTで使える日本語を学ぶ」を出版しました。


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