昨日(10月20日)ダウはザラ場で高値を更新した。引けにかけては若干値を下げたものの、終値で高値更新まで0.1%に迫っている。
S&P500も5日連続で上昇し、9月2日につけた高値まであと一歩のところに迫っている。
このところの株高の原因は続々と発表される第3四半期の企業決算が予想を上回る好成績だということにある。好調な決算を見て、押し目買いに入った個人投資家が株高を演出していると解説するアナリストもいる。
クレディスイスによるとS&P500企業の売上高はアナリスト予想を16%上回っている。
バンクオブアメリカの調査では、機関投資家の10月キャッシュポジションは前月の4.3%から4.7%に上昇している。このキャッシュポジションは過去1年で一番高いレベルだ。つまり株価下落を予想して現金を手元においた機関投資家が多いということだ。
この機関投資家の資金が株に向かうと相場を一段と押し上げることになる。
CNBCのジム・クレイマーは、インフレ懸念をぼやくよりもインフレに強い株を買ったらどうだ?と書いていた。インフレに強いというと資源株などを思い浮かべるが、私はマイクロソフトなどIT株なども企業の省力化を支援するという意味でインフレヘッジ力がある株だと考えている。
ところで米国の金利高や物価高、天然ガス不足などの影響を受けて急速なドル高円安が進んでいる。米国株投資が多いポートフォリオは急速に評価額を上げているが、単純には喜べない。何故ならこの円安はいわゆる悪い円安で、電気代等の値上げを通じて家計にダメージを与えるからだ。
この円安の直接の原因は日米金利差やインフレ率の違いなのだが、ひょっとすると政治地政学的なリスク回避の観点から円売りドル買いが起きているかもしれない。多少ドル高になっても利食わないでドルロングにしておく方が中長期的なリスクヘッジになるだろうと私は考えている。
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