米国民主党の大統領候補指名争いは、大票田のカリフォルニア州の投票の前にヒラリー・クリントンの勝利が固まったと報じられている。
だが勝者には絶えず、批判がつきもののようだ。今朝見たCNBCのニュース(ウエッブ)で一番人気は「ヒラリー・クリントンが12,495ドル(135万円)のアルマーニのスーツを着て、格差解消の演説をし、批判の声を浴びた」というものだった。
ヒラリー・クリントンの主張の一つは「女性にとって最も高いガラスの天井を破り大統領になる」というもので、この主張に共感する女性は多い。一方ヒラリーには個人的に信用が置けないというイメージがつきまとっているのも事実だ。そのイメージは夫のビル・クリントンがアーカンソー州知事時代に行った土地開発に関する幾つかの疑惑あたりから始まっているようだ。
ヒラリーが自分の金で買って着るのであれば、100万円以上の服を着ても構わないと私は思うが、ゴージャスな服を着ながら格差解消を主張するところに「言行不一致」を感じる有権者は多いのだろう。
「言行不一致」というと昨日に引き続き、東京都議会で舛添知事に対する厳しい質問が行わる予定だ。舛添知事が問われているのは「せこさ」と「言行不一致」と「庶民感覚の欠如」だろう。
この3点は政治的主張の正しさや行政手腕の前にまずトップに求められる資質なのだ。これらの基本的な資質に欠けると「個人的に信用がおけない」と判断されるのである。これは古今東西を通じて変わらないことだろう。朱子学の言葉を借りると「修己治人」~人を治める立場に立つ人は自分を磨かないといけないということだ。
個人的にはトランプ氏よりクリントン氏の方が政策に安定感があると思うが、彼女がマイナスイメージを払拭できるかどうかは分らない。大統領選挙では政策よりも国のトップに相応しい人物を選ぶと言われているが、アメリカ人も結構難しい選択を迫られていると感じた次第だ。
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