今日「35年目のラブレター」を観た。笑福亭鶴瓶が日本語の文字の読み書きができない主人公を演じる映画だ。寿司屋を定年退職した主人公は、戦後の混乱期山奥で貧しい生活を送っていたため、小学校も中学校も卒業しておらず、読み書きができない。
退職後夜間中学に通い、ひらがな、かたかなから勉強を始める。ところがひらがなの「あ」と「お」を間違えたり、カタカナの「シ」と「ツ」を混同したりと文字の勉強には苦戦している。
文字で苦戦するというと、ちょっと前まで日本語を教えていいたスリランカ人の中年男性が中々ひらがな、カタカナを覚えてくれず苦労したことがある。
その時は「どうしてもっとサクサクと文字を覚えてくれないのか?」と多少苛立たしく思ったこともあった。
でもこの映画の中では夜間中学の教師(安田顕)は、やさしく生徒たちに接していた。「ゆっくり勉強しましょう」と。
日本語が英語や中国語など他の言語に較べて難しいか易しいか?という話について私は確固たる意見をもっていない。
敢えて言えば日本語の難しさはホドホドだと思う。具体的にいうと発音は簡単だ。文法も柔軟で、言葉の順序が入れ替わっても大体意味は通じる。
一方文字体系が複数あるとか敬語があるなど日本語の難しい点を指摘する人もいる。
結局デコボコはあるものの、日本語は難易度の点ではそこそこの言語だと私は考えている。
とはいえ言語の習得はやさしいものではない。どうすれば効果的に言葉を、具体的には日本語を学ぶことができるか?あるいは教えることができるか?ということは我々の課題である。日本語を母語としない人が増えていくこれからの社会にとっては。
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