Transitory effectsは「一時的な効果」という意味である。昨日(1月28日)の米国株は、アップルやボーイングの好決算に反応して、上昇して始まったが、引けにかけてFOMCの声明に失望して大幅に下落した。ダウは195.84ポイント(1.13%)、S&Pは27.39ポイント(1.35%)の下落だった。
USA TodayはIts(連銀)expects unusually low inflation to gradually pick up as the "transitory effects" of tumbling oil prices fade.と述べていた。
「連銀は原油価格の低下という一時的な効果は消滅し、異常に低いインフレは次第に加速すると予想する」という意味だ。連銀は米国経済は堅調で将来のインフレ懸念から今年中に政策金利を引き上げるというスタンスを堅持した。これは「インフレの鈍化から連銀は金利引き上げ時期を先送りするのではないか?」という一部の投資家の予想と反したため、株が売られた。
原油価格の低下は色々な影響を実体経済と市場経済に及ぼす。車に依存する割合の高い米国の消費者にとって、ガソリン価格の低下は大きな恩恵で、裁量的消費が拡大する可能性が高く、私は中期的には株高要因だと考えている。だが連銀は原油価格の低迷はそれほど持続しないと判断しているようだ。
いずれにせよ、昨日の株価急落には少しoverreactionの面がありそうだ。米国株価の見通しは、世界的な景気低迷に対し、米国企業がどこまで耐えられるか?ということの方が大きなテーマだと私は考えている。
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