金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

和食処 Tてぃ~田崎真也さんのレストラン

2005年04月23日 | 食・レシピ

Zensai 今日家内と田崎真也さんが経営する和食処 Tてぃに行った。Tてぃは愛宕山の頂上、愛宕神社の前にある。

お昼のメニューはどんぶりもの3種類。家内は「親子どんぶり」僕は「白身魚のづけどんぶり」(名前は違ったが)を食べる。付け出しの野菜(舞茸と明日葉の胡麻和え:写真)とコーヒーが付いて1,500円である。新鮮な材料が使われていて美味しいが注文をつけるなら2つ。一つは配膳の人に「もう少し自分達の出している料理について知識を持って欲しい」ことと「器~特にお汁の器~が重すぎる~特に女性~」という点。

Shaga 食事の後愛宕神社をお参りする(写真は境内のシャガ)。この神社は慶長8年(1603年)徳川家康が江戸防火の神様として祭ったもので、主催神は火産霊命(ほむすびのみこと)だ。

愛宕神社は桜田門の変で大老井伊直弼を襲った浪士が集合した場所としても有名だ。

愛宕神社から桜田門まで約1.6km。雪の中を駆けた浪士の思いを偲びながら春の花が咲く愛宕神社を後にした。

江戸時代の地図に興味のある方はファイルをご覧あれ。「edochizu.JPG」をダウンロード 

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中国とインド~中国の銀行問題~(6)

2005年04月22日 | 国際・政治

新華社通信によれば、中国政府は中国最大の銀行「中国工商銀行」に150億ドルの資本注入を行うことを決定したと4月21日発表した。

これは2003年後半に行った「中国銀行」「中国建設銀行」向け資本注入(各々225億ドル)をモデルにしたものであるが、より不良債権が多いと言われている工商銀行への資本注入額が少ないのかははっきりしない。

このような銀行強化策は「中国銀行」「中国建設銀行」の海外資本調達(新規株式公開)にはプラスの材料であることは間違いない。

両行の株式については、外国銀行(ロイヤルバンクオブスコットランド、香港上海銀行等)が、現在の制限(1外資が20%、総外資で25%)一杯まで取得したいという意向を示し実際水面下で交渉が進んでいる様だ。

こころで中国の不良債権とはどのような規模のものなのか?

中国の銀行業監督管理委員会によれば金融機関の資産総額は今年3月末で32.9兆元

(約427兆円)である。不良債権比率は公表ベース13%強であるので、不良資産額は日本円換算で約56兆円になる。これは日本の不良債権額28兆円(2003年末の数字)の約2倍である。また中国の不良債権額は概ね外貨準備高6千億ドルに相当する金額である。

もっとも格付機関は現在の不良債権は減少しているものの、その比率は30%~35%程度と見ている。

もし不良債権比率が格付機関の推定どおりとすれば、日本の不良債権額の4倍になる。中国の名目ベースのGDPは日本の35%程度であるからこれは大変な重荷といわざるを得ないだろう。

一方最近のエコノミスト誌は中国で個人向け与信が急拡大していることとその問題点を報じている。

問題点は「個人信用データベースの欠如」や「景気悪化サイクルを経験していないことによる銀行のダウンサイドリスク認識欠如」だ。

また個人のデフォルトも多い。フォルクスワーゲン社は自動車ローンのデフォルト率を欧州の10倍の5%と推定していいる。

無論この他に中国の銀行の問題は行員の不正な融資やガバナンスの欠如等々他にも沢山あるが取りあえずこのあたりをまとめてみた。

詳しい内容を知りたい方は添付ファイルをご参照。「chinabank.pdf」をダウンロード

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ヘッジファンド~最近の状況

2005年04月21日 | 金融

最近のファイナンシャルタイムズ紙がヘッジファンドの最近の状況について簡単な記事を書いている。

タイトルは「ヘッジファンドのリターンはキャッシュ並」である。以下ポイント。

Ø          ヘッジファンドは2005年度失望させられるスタートを切っている。ヘッジファンドの平均リターンは第1四半期でたった1%である。米国または欧州の投資家にとってこれはキャッシュのリターンとほとんど変らない。英国の投資家なら貯蓄銀行に預金しておいた方が良かっただろう。

Ø          4月も又厳しい月になるだろう。ヘッジファンド調査会社アレンブリッジ社によれば、マネージドフーチャー(商品先物)ファンドが大きな損失を出している。CTA(商品先物業者)は第1四半期で4.3%の損失を出している。このCTAの分類にはAHL(最大級のヘッジファンド会社・マングループの一部門)やアスペクトグループのように最も良く知られたヘッジファンドを含んでいる。彼等は広範な資産についてコンピュータモデルで取引を行っている。しかし今年については米国国債が下落の前に急上昇する等市場がまとまりのない動きをしている。

Ø          しかしアレンブリッジ社によれば、市場のボラティリティ上昇は中期的にはヘッジファンドにプラスに働くと言う。ヘッジファンド業界は昨年初めボラティリティが低かったので大きなリターンを上げることが困難だったが、ブッシュ大統領再選に向けて市場でラリーがあったので回復した。

Ø          1四半期に苦戦しているもう一つの分野は、転換社債アービトラージファンドである。彼等は第1四半期に平均で2.9%の損失を出した。あるファンドオブファンズ・マネージャーによれば、信用スプレッドの拡大と投資家への償還で損失を蒙ったということだ。

Ø          しかし総てが悪いニュースばかりではない。ショート・ポジションに賭けたファンドは第1四半期に7.8%のリターンを上げている。またエマージング市場ファンドも3月に損失を出したが、第1四半期を通しては3%以上のリターンを上げている。

Ø          2000年から2002年の株式投資リターンの不振により、機関投資家のヘッジファンドへの関心が高まっている。しかしヘッジファンドへの大量の資金の流入は収益機会を減少させるかもしれない。アレンブリッジ社によれば「余りにも多くの資金が余りにも早いペースでヘッジファンドに流れ込んでいる」ということだ。

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中国とインド~中国の人のリスク~(5)

2005年04月20日 | 国際・政治

中国の抗日デモ騒動で「中国のリスク」に関心が高まってきた。中国に他の発展途上国同様、政治・インフラ・情報の信頼性等々の問題があることは当然だが、加えて中国には「人のリスク」というものがあるというのが今日の論点だ。

中国13億人の人間は無限にも近い安価な労働力の供給源と考える向きも多そうだが、「中間管理層以上の人材は不足し労働コストは結構高い」というのがエコノミスト誌の最近の分析だ。

加えて「表現の場がなく直接的行動に走りやすい大量の貧困層の存在」というのももう一つの人のリスクだ。

この二つのことは別々の様で根は繋がっているのではないかというのが私の分析だ。

つまり共産党一党独裁維持のため、正しい情報の伝達を避け、表現の自由を抑圧してきた結果「自分でモノを考えイニシアティブが取れる」人間が絶対的に不足しているというのが私のいう「人のリスク」である。

詳しい内容は添付ファイルで。「Chinahumanrisk.pdf」をダウンロード

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(書評)ウェブ時代の英語術

2005年04月19日 | 本と雑誌

生活人新書 森 摂・馬越 恵美子著

インターネット上で英字新聞・雑誌等を読もうと思う人にとっては、買って損のない本である。

「読んで損がない」と言わず、敢えて「買って損がない」というのは、この本の後4分の1程度が、新聞・雑誌等に頻出する短い言葉の英単語集になっているからだ。

単語の数は200程度だが、総て一度に覚える訳にもいかず、どうしても手元において何回か見ることがありそうだ。

その他著者の意見で共感できるところを幾つか紹介しておこう。

  • (海外の新聞等を直接読むことは)海外のマスコミが日本国内のことをどう扱っているかを知る絶好の機会にもなるし、日本国内の報道よりも客観的で的を得ている場合も多い。
  • 「英語を勉強する」から「英語で勉強する」へ・・・「英語で学ぶ」とはどういうことか。ビジネス、時事問題、スポーツ、芸術、友達づくり・・・。好きなコンテンツを英語で読み取り、自分のものにしていく。

英語はどんどん進化していく言葉である。ウェブ上で使われる言葉も変化していくはずだ。

定期的に改訂されることを望む本である。

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