金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

4月セミナーのチラシが出来てきた

2015年02月21日 | パーソナルファイナンス

寒い日が続いているので4月は随分先のことだな、と思っていた。

ところが4月の一般社団法人 日本相続学会のセミナーのチラシが刷り上がり、いつの間にか学会のHPに載っていた。

そのセミナーで「革新的なエンディングノートの作成」について話をする予定で、更にはその前に電子本を一冊書いて発行しようと思っているので、にわかに慌ただしさを感じ始めた。

 セミナーでの切り出し口は「エンディングノート」なのだが、話の大きな部分は今後のインフレや社会保障費削減の問題になると思う。インフレ対応を誤ると、老後資金の目減りが起こる。また今後予想される社会保障費、特に医療費の削減や高齢者の負担割合の増加の問題は、高齢者の生活基盤を揺るがす恐れがある。そして勤労世帯が高齢者を支援している場合は、勤労世帯の家計を圧迫することにもつながる。

私は相続問題の背景の一つに「相続財産に対する相続人の期待」という問題があると考えている。経済的基盤が弱い相続人が多いと相続人の間の財産分割争いが先鋭化するだろうという仮説だ。

しっかりした経済基盤を持った相続人を増やさないとこの国の「相続(争族)争い」は長く続くのではないか?と懸念している。

恐らく今回の税制改正で、新たに相続税を払う必要がでるだろうと感じている人々にとっては、本当の問題は「相続税」問題ではなく、インフレと公的年金の実質的価値が下がり、かつ余命が伸びる中で、老後資金のインフレヘッジの方が頭を悩ますべき問題ではないだろうか?というのが私の話のメインテーマになりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米連銀、多くの理事はゼロ金利維持の長期化に傾く

2015年02月19日 | 金融

昨日(2月18日)発表された1月のFOMC議事録によると、多くのメンバーはゼロ金利維持の長期化に傾いていることが分った。FOMCの大きな懸念は、頑強な低インフレだった。またFOMCは、中国の景気低迷、中東とウクライナの緊張が米国景気のアウトルックに与えるダウンサイドリスクの言及した。ロイターによると、これは2013年1月以来のこと。

このブログでも以前述べたことがあるが、金利引上げについてpatient(我慢する)という言葉は引き続き、議事録の中に残されることになった。昨年12月にイエレン連銀議長は「Patientという言葉は、少なくとも2回のFOMCを経るまで金利を引き上げない」という意味だと示唆している。FOMCは3月、4月、6月、7月(以下省略)に開かれる予定で、理屈の上では、連銀が以前示唆していた6月の政策金利引上げの可能性がない訳ではないが、連銀が国際情勢に言及したことで、債券市場参加者は、6月の金利引上げの可能性は低いと判断したようで、議事録が公表された後、国債利回りは若干低下した。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本を書く楽しさ・大変さ

2015年02月18日 | うんちく・小ネタ

もし毎日のように私のブログをのぞいていおられる方がいらっしゃれば、最近更新が少ないな、と思われるかもしれない。

山やスキーに行っている訳ではなく、体調が悪い訳でもない。何をやっているか?というと電子本を書いているのである。

テーマは「インフレ時代の幕開けとライフプランニングの重要性」。実は4月に2つのセミナーで「革新的エンディングノートの作成」というテーマで講演をすることが決まっていて、その準備を進めていた。進めている内に、欲が出て「本を書こう」と思い立った次第だ。

本はセミナーの前に完成して、講演で多少宣伝をしようと考えているので、どんなに遅くても4月10日にはリリースしたい。アマゾンの審査期間やアップロード時に想定される不具合の修正時間を考慮すると3月末までには完成する必要がある。

目標としている本もボリュームは新書版1冊に相当する文字数だ。新書版は1ページ600字程度で200ページ程あるから、12万字が詰まっている。今まで5日ほどで2万字の原稿を書いた。このペースでいくと1カ月かかることになるが、今書いているところはコアの部分で資料作成の手間もかかっているから、ペースは上がってくるだろうと楽観視している。

本を書いていると、「ああ、この事実からこんな推論ができるのだ」などと色々と新しい発見がある。そしてその発見をまた色々な資料や文献で再確認しながら、ものを考えていくことが楽しい。最初に「締切あり」は少し乱暴なのか?と思ったりする。

電子本は以前にも発行したことがあるので、勝手は分っているが、今回はワードソフトに電子本と相性が良いと言われている一太郎を使っている。一太郎なんて使うのは四半世紀ぶりのことだ。時々勝手が分らなくなって、一太郎の使い方調べに時間を食われることもある。

書いている内に、話の焦点がエンディングノートからライフプランインへ、そして現在政府が進めている壮大なインフレ推進策が株式投資にどのような影響を与えるか?という投資関係の方にドリフトしていくのが分る。本としてそのような本が良いのかどうかは知らないが、ある分野に関心を持つ人がいれば、そこを読んでもらえれば良いのだと割り切っている。

あとは読者の予備知識レベルをどの辺に置くのか?という点でも少し頭を悩ませている。あんまり簡単なことまで解説を加えると幼稚な感じを与えるし、専門用語の解説が少ないと不親切な感じを与えるだろう。

そのあたりは最終的な文字数を見ながら、膨張剤が必要だと感じた場合は解説を増やそうか?などと考えている。

今まで原稿用紙10枚程度の文章を雑誌に寄稿したことは何度もあるが、1冊の本をごく短期間に書くという経験はない。1冊の本を書くのは楽なことではないと改めて感じる。

幸いなことに投資環境は好転している。ギリシア問題も少し明るい方向に向かってきた。昨日発表された日本のGDPデフレーターがプラスに転じてのも、デフレ脱却の兆しだ。受給面では暫くGPIFの内外株へのアロケーションシフトが支えとなり底堅いだろう。

願わくば3月末ごろまでこのペースを保ってもらいたいものである。そうすると本を書くことに集中できるから(笑い)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本に17年ぶりのインフレの兆し

2015年02月16日 | 社会・経済

今日(2月16日)内閣府が発表したデータによると、17年ぶりに名目成長率が実質成長率を上回った。インフレ率を示すGDPデフレーターは1.6%だった。デフレーターがゼロより大きいとインフレを示すが、前回デフレーターがゼロを上回っていたのは、消費税の引き上げがあった1997年のこと。

(写真はWSJ)

WSJによると、従業員給与は全体として1.8%伸びたが、インフレ調整後の実質賃金は1%の減少だった。インフレで一番恩恵を受けるのは、長期債務の借り手である。日本で最大の債務者は日本国自体だ。国は国債と年金という形で国民に債務を負っている。国債に較べて年金の方は少々輪郭がはっきりしないところがあるが、国が一定金額または一定の計算方式で算出される年金額を支払うという約束をして、掛け金を集めている制度である。もちろん税金でまかなわれる部分はあるが、それは「今税金を払っておけば将来あなたが年金を必要とする時には、その時の納税者が面倒を見てくれます」という国のアレンジメントだから、全体として国の債務であることには変わりはない。

ところで国は今年からマクロ経済スライドを発動して、年金の改定幅を物価上昇率より低く据え置いた。物価は上昇するが、実質賃金は物価上昇に追いつけず、年金も追いつけないという状況が起きている。それでも景気の回復が続くと、実質賃金は物価上昇に歩調を合わせていく可能性があると思うが、恐らく年金が物価上昇に追いつくことはないだろう。

デフレ脱却で際限のない国の債務の膨張に歯止めがかかることは喜ばしいが、個人的には悩ましい問題である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セミナー準備と電子本の同時進行

2015年02月14日 | デジタル・インターネット

4月に二つセミナーの予定が入っている。テーマは「革新的エンディングノートの作成」だ。

先月下旬から資料集めや細かい計算に取りかかり、ほぼプレゼンテーション用の主要スライドの作成を終えた。二つのセミナーでは参加者のプロファイルが異なるから、一部異なる資料を使う予定だが、話の大筋は変わらない。

さてここで大胆不敵にもある挑戦的なことを思いついた。

それはセミナーの話を膨らませて、電子本を書くというチャレンジだ。しかも期限をセミナー前に自分で設定した。電子本自体は昨年作成しているので、手続き的な面では大きな問題はないが、約12万字の文章を書くのには計画的な作業が必要だ。

なぜ12万字か?というと新書本が1冊200ページで1ページ600字ほどだから、新書本並のボリュームの本を書くとなると、12万字になる訳だ。今回の電子本作成は「一太郎」で行っている。一太郎作成のファイルがアマゾンの求めるファイルに転換しやすいという理由からだ。一太郎の1ページを40×40に設定すると約76枚で12万字だ。

まずスライドをベースに項目の見出しを作ってみた。多少の追加はあるがこれが話の大筋になる。後はこの約20ヶの項目に各々600字くらいの説明をぶら下げていけば良いのだ。と考えるとできなくもないという気がしてきた。

モノゴトはお尻を決めてかかった方がよさそうだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする