金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米、インフレ減速の裏に携帯電話料金の下落?

2017年05月25日 | 投資

昨日発表された米連邦公開市場員会議事録は株式市場に米国経済が順調であるという安心感を与え、株価は続伸した。S&P500は2,404.39と高値を更新した。

連銀が最近の経済データが示す景気の減速が一時的なものかどうかを確認しながら、金利引き上げ向かうという姿勢も好感された。

今の連銀のジレンマは雇用市場がタイトになっているにも、かかわらず消費者物価の上昇が鈍化していることにある。

コアCPIは1月に2.3%上昇したが、4月のコアCPIは前年同月比1.9%の上昇にとどまった。

WSJに「ここ数カ月のインフレ鈍化の背景に携帯電話料金プランの低下があるのではないか?」と指摘する記事が出ていた。

キャピタル・エコノミクスのチーフエコノミストは今年のコアCPI減速の約半分は携帯電話サービスに関連していると指摘している。

米国労働省のCPIのページを見ると、携帯電話料金の物価指数構成に占める割合は1.852%だ。携帯料金は昨年4月から12.9%下落しているというから、物価押し下げの一つの要因であることは確かだろう。他にも中古車の供給過剰で自動車価格が下がったことなども物価押し下げ要因だ。

携帯電話業者間の激しい競争が携帯料金の低下を招いているが、いつまでも続くものではないという見方もある。

ただし連銀はまだ消費者物価の基本トレンドに確信を得ていないのではないだろうか?

来月の政策金利引き上げについては市場参加者の8割が0.25%の引き上げを予測しているが、これは既に織り込み済み。むしろ市場の関心はその後の連銀のスタンスを注目している。昨日は株も国債も買われ、その結果金利は低下して、若干ドル安になった。

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トランプ、元気で留守が良い?

2017年05月23日 | 投資

トランプ大統領はサウジアラビアからイスラエル・パレスチナを訪問中。トランプ大統領がサウジアラビアと12兆円に及ぶ武器輸出契約に署名した。

このニュースを受けてボーイングなどの銘柄がダウを押し上げ、ダウは90ポイント上昇した。

先週はロシアゲート疑惑問題で対応に追われたトランプ大統領。一部にはトランプ大統領がやめたら株価は急上昇するという噂がでる状況だった。

先週水曜日には1%以上値を下げた米国株式指標もその後落ち着きを取り戻している。大統領就任後始めての外遊で成果を上げると、米国民や市場の大統領に対する見方も少し変わるかもしれない。

まあ、今回の中東訪問はトランプにとって絶好の冷却期間だろう。株式市場にとっては「政治的ニュースがないのが良いニュース」なのだ。

もっともその間に北朝鮮がミサイルテストを行うなど火種は続いている。トランプが帰国すると疑惑問題も再燃するだろう。大統領にとっての冷却期間は市場にとっても落ち着きを取り戻す冷却期間だったが長続きするとも思えない。

大統領に関しては「亭主元気で留守が良い」という訳にもいかないだろうから。

 

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地銀にできる金融大革命~でもIT化は自分でやるべき

2017年05月22日 | デジタル・インターネット

今日の日経新聞(電子版)に「地銀にできる金融大革命」という記事がでていた。趣旨は「日本の金融はバブル崩壊の後遺症もあり情報技術改革から取り残されてきた」「デジタル化が進むと銀行や取引先のバックオフィスが雑用から解放されて、生産性が向上する」「地銀の中には取引先が家電量販店でパソコンを買うところから手伝っている」「究極の金融革命はキャッシュレス化を進めることだ」ということだ。

キャッシュレス化に向けて金融取引の電子化を進めるという趣旨には賛成だ。だが地銀の担当者が取引先のパソコン購入までお手伝いするという話は事実であれば首をひねる話だ。

金融取引の電子化のスタート点がパソコンなど電子ディバイスの導入と金融機関との接続にあることは間違いない。

そして金融機関の職員が「囲い込み」目的で取引先のパソコン購入支援から面倒を見るというのも営業戦術的に納得のいく話である。

だが次の点について疑問を呈しよう。

まず金融に関する電子取引がパソコンを経由するという点だ。現在のモバイルバンキングの世界的な流れはパソコンからスマートフォンに移りつつある。もっとも規模の大きい会社の場合は、パソコンからのインターネット取引が多いと思うが、規模の小さな会社や個人の場合はスマートフォンの利用の方が便利だと思う。

次に導入する側についていうと「面倒でも自分でやる」ことが大切だと思う。というのはパソコンは一般家電とは違い、色々不具合を起こす可能性の高い機器だ。ウイルス・迷惑メール・ハングアップなどの問題を時々起こす。ハードディスのクラッシュリスクを避けるためバックアップやクラウドサービスの利用が必要だ。

これらのことは多少授業料を払いながら自分で身に付けていかないと、トラブルが発生した時お手上げになってしまう。

トラブルが発生した時は、ハードウエア・ソフトウエアのベンダーに相談することになるが、トラブル内容を適確に伝えるためには自分である程度システムを理解している必要があるだろう。

企業がIT化を進める目的は、金融取引の効率化にあるのではない。IT化の本当の狙いは、企業内外の情報の共有化と効率的な情報発信にある。金融取引のIT化はその派生的効果ではないだろうか?

まずは本業の生産性を情報技術の活用に高めるべきなのである。そのためにどのようなシステムを構築していくか?という話が先行するべきだと思うのだが・・・・

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誕生日、やはりおめでたいものです

2017年05月22日 | うんちく・小ネタ

昨日は私の誕生日、フェイスブック友達から沢山のお祝いの言葉を頂いた。

「誕生日おめでとうございます」という決まり文句が多いが、もう少し踏み込んだ内容もある。やはり日頃の付き合いや活動に踏み込んだ内容が好ましい。自分が人にメッセージを送る時も一言添えることを大事にしようと思う。

ある年齢上になると「誕生日なんて歳を思い出すだけで楽しくない」などという人がいる。

「門松は冥途の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなし」(一休禅師)

一休禅師の言葉を借りるまでもなく、一つ歳を取ったということは一つ終わりが近づいたということは間違いない。

でも曲がりなりにも一年間無事に人生を送ることができたことには感謝したいと思う。神と呼ぶか仏と呼ぶか宇宙と呼ぶかは別として、何かの組み合わせのお陰で無事な年月を送ることができたことはありがたい。もし組み合わせが変わっていたならば、無事な一年を送ることができなかったのだから。

感謝の気持ちを活かすために、次の一年は何か人のためになることをしたいと思う。大きなことでなくても良い。小さなことでも人を、まずは家族をそして友人を楽しくするようなことを積み重ねてみたいと思う。

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初夏の京都は朝が良い

2017年05月21日 | 旅行

先週金曜・土曜と京都に行っていた。法事と姪の結婚式という慶弔セットのイベントのためである。

メインは二つのイベントなのだが、二つのイベントの間に時間があるので、その間の過ごし方を考えてホテルを選んだ。泊まったホテルは三井ガーデンホテル京都新町別邸だ。兄弟店の三井ガーデンホテル京都三条には2,3回泊まったことはあるが、ここは初めて。部屋の広さ(あまり広くない)、大浴場などは京都三条と同じ。このホテルは大通りでいうと南北は堀川通と四条通の間にあり(四条通に近い)、東西は烏丸通と堀川通の間(烏丸通に近い)の間にある。少し歩くと両方の大通りにでることができるので、バスや地下鉄を使って京都旅行をする人には便利な場所だ。

朝食は歩いて数分のところにある前田コーヒー店でボリュームのあるモーニングセットを食べた(朝7時からオープン)。

京都にはイノダコーヒーや進々堂など朝7時頃から開いている喫茶店があるので、朝食の場所には事欠かない(ホテルには和朝食を出すレストランがついている)。

朝食を食べてから、烏丸通を渡り、六角堂を参詣。聖徳太子が創建し、また生け花発祥の地といわれる六角堂(紫雲山頂法寺)がビジネス街の中心近くに古い姿を残し、周りの風景と馴染んでいる佇まいは京都らしくて好ましいと思う。

日が昇ると暑くなるこの時期の京都は朝の散歩が良いと思う。朝の散歩に限ると東山界隈のホテルに軍配が上がると思うが、その後のアクセスを考えると四条烏丸に近いホテルの魅力も捨て難い。

この日の結婚披露宴は午後なので午前中は久しぶりに二条城を見学に行った。ホテルから堀川通にでると二条城までバスで二駅だ。時間があれば歩いて往復できない距離ではない。

古民家がスナックやレストランに変わっている様子などを見ながら、ぶらぶらするのも悪くないだろう。ただし日中の京都はこの時期でもかなり暑い。散歩は朝早い時間か日が傾いてからの方が良さそうだ。

 

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