WSJに「オミクロン感染が高まる中、クリスマスシーズンの旅行プランに固執するべきか?」という記事がでていた。アメリカ人は旅行好きだ。今年のクリスマスシーズンには109百万人のアメリカ人が旅行する予定だ(アメリカ自動車協会)。これはコロナウイルス感染拡大前の9割強のレベルである。
日本でいえば「年末年始に規制旅行などの旅行をして大丈夫?」という質問と同じだろうが、日米では感染状況がかなり違う。日本では感染者数は現在低位安定で推移しているがアメリカでは感染者は増加基調にある。このことを踏まえた上で質問に対する専門家の回答をピックアップしてみよう。
- まずワクチン接種を2回受けさらに3度目のブースターショットを受けれいれば感染リスクは低いという。ファイザーによると2度のワクチン接種を受けていても、半年過ぎると中和能力は著しく低下するので半年程度でブースターショットが必要ということだ。
- 次に「来年のクリスマスが今年のクリスマスシーズンより安全だという保障はない」ということだ。ある専門家はこのウイルスとの付き合いは長くなる、場合によっては永久ということがあるかもしれない。だから楽しいと思うことはやったほうが良いとアドバイスする。このようなアドバイスを正面切って日本でやるには少し勇気がいるかもしれない。だがこれも一つの現実直視なのだ。
- 次にそうはいっても感染が拡大している地域に足を踏み入れるのは慎重にするべきで、一つの目安は「公表されている感染者が人口10万人に対し10人」というものだ。この数字は一見低いが公表された感染者の裏に無症状の感染者が相当いることを考えるとリーズナブルな指標かもしれない。
さて年末年始の旅行を考えている人に多少参考になりましたか?
現在の日本では人口1千万人を超える東京で感染者が2,30名程度なので数字の上ではアメリカンスタンダードではほとんど旅行リスクはなさそうだ。
ワクチン接種についても2回接種を受けた人の大半はまだ6カ月経過していないだろうから、この年末年始の旅行に限ればブースター接種前でも理屈の上では感染リスクはそれほど高くなさそうだ。
実は私は今日これから名古屋に行き、来週末は木曽駒ケ岳に出かける予定をしているので、この記事を紹介したのは一種のexcuseの意味もあった。
「来年の年末が今年の年末より安全とは限らない」という視点も背中を後押しする。禅の脚下照顧というのもこのような意味だったか?いやそれはあまりに我田引水かもしれない・・・・