草につかまっているバッタが可愛かったのですが、種類がわかりません。背中や羽の先などに注目しなければいけないみたい。
数日前に亡くなったフレデリック・ポールさんについては書きたい気持ちがあったのに、なかなかうまく言葉になりませんでした。
1919年生まれで、少年時代からのSFファン。編集者、エージェント、そして自身の執筆と、SF出版に関するあらゆる分野で活動し、SFどっぷりという人生だったように見えます。
日本に紹介された当初はC・M・コーンブルースとの共作『宇宙商人』が代表作で、どちらかといえば才人コーンブルースの引き立て役のような印象がありました。
それがガラリと変わったのは1970年代後半。
もう60歳近くなってから『マン・プラス』『ゲイトウェイ』『JEM』と、立て続けに傑作を発表し、「ニュー・ポール」と呼ばれるほどの活躍ぶり。伝統的SFの上に立ちながら、時代に即応したSFの可能性を切り拓いていて、ほぼリアルタイムで紹介された上記作品群には目を見張ったものです。
今でも、ポールが踏み込んでいった領域にはSFの可能性が潜んでいると考えていて、もう一度「ニュー・ポール」を読み返さなくてはという思いは消えません。
享年93。素晴らしいSF人生だったと思います。