惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

第17回大藪春彦賞

2015-03-07 20:34:04 | 本と雑誌

 昨夜は徳間書店主催の大藪春彦賞贈賞式。
 今回受賞したのは次の2作品――

 

  • 青山文平『鬼はもとより』(徳間書店)
  • 月村了衛『コルトM1851残月』(講談社)

 

 会場が昨年までの日比谷の東京會舘から、芝公園の東京プリンスホテルに替わりました。東京會舘建て替えにともなう処置だと思います。
 プリンスホテルは敷地も建物も大きくて、たどり着くのに戸惑ってしまった。向かいにある区立みなと図書館へは来たことがあるのですが、道路を隔てた広大な敷地が当のホテルだとは見当もついていませんでした。

 

 それはともかく大藪賞。
 選考経過報告、正賞、副賞授与のあと、2人の受賞者が「受賞の言葉」を述べられました。それを簡単に報告します。

 

 まず、青山さん。


 「これまで自分を作家で名乗ったことはなく、〈書き手〉と言ってきた。それは逃げを打っていたのかもしれません。しかし、今回、受賞させていただき、「自分は小説家である」という宣言をさせていただきたい。
 皆さん、私は小説家です!」

 

 このように、熱く述べられました。

 

 続いて、月村さん。


 「徳間書店主催で行われた日本SF大賞(第33回)の受賞者となりましたが、2年後の今回、もうひとつの大藪春彦賞の受賞者としてここに立たせていただきました。深く感謝します」

 

 大藪賞は選考委員の講評が厳しいことで知られていて、お2人とも、そのことに何度も触れておられました。
 そんな恐ろしい賞をもらい、なおかつ好意的な講評があったことで、強い自信を得られたようです。

 

 

 写真は右が青山さん、左が月村さん。

 

 式の後は、立食パーティー形式で歓談。作家、編集者ばかりでなく、出版と関わりの深い業界の方々も参加していて、森下は、学生時代からの友人で、製紙会社に勤めているS君(といってもとっくに還暦過ぎてますが)らと旧交を温めました。