惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

ひりょし

2015-03-19 21:40:27 | ひと

 夕方、つつじヶ丘まで出かけ、本屋さん「書原」の棚を覗く。

 

 ネット書店で本を買うことが多くなりましたが、リアル書店でないと出会えない本もあります。
 いがらしみきおさんの散歩マンガ『今日も歩く』(小学館)など4冊購入。

 

 一昨日の日記に、大学SF研の後輩である山口くんから、驚くべきコメントをいただきました。
 あの「非常口に緑の男いつも逃げ」の田川飛旅子さんが伯父さんなんだとか。

 

 ネットでは今井聖さんの書かれた「奇人怪人俳人(六)ヘンテコ博士・田川飛旅子」が格別の読み物。飛旅子さんの人となりと俳句がよくわかります。
 本名は「ひろし」で俳号が「ひりょし」というところからして、人柄がしのばれますね。

 

 そこに飛旅子さんのヘンテコ句5種が挙げられています。「緑の男」以外の4句をここに引いておきましょう――

 

犬交(さか)る街に向けたり眼の模型
次は三鷹職安日本白蟻研究所前です
寒夜の尿感謝感謝と走り出づ
遠足の列大丸の中とおる

 

 ただし、最後の句に添えられた今井さんの言葉がとても優しい。

 

 明るくて、都市の今の現実があって優しい眼差しがある。しかも平明で驚きもある。従来の情緒から入って俳句を考える人には永久に出来ない句だ。

 

 ああ、とても気持ちの良い1日になりました。山口さん、どうもありがとう。