日本の姓には木の名前にちなんだものがたくさんあります。
松本、梅本、榎本、楠本、柿本、梨本、藤本……。あるいは、松下、竹下、柳下、杉下などなど。
おそらく祖先の住まいが、そうした木の近くにあったのではないかと思われます。
「お宅、どちらですか?」
「あそこの、柿の木のある、あの下の家ですよ」
などということで、自然にそう呼ばれるようになった光景が目に浮かびます。
こうして木の種類が判明しているのは良いのですが、私が不思議に思うのは「木下」さん。
単に「木の下の家」ですませたのでしょうか?
もしかして、何の木だかわからなかった?
いずれにせよ、大雑把な名前にしてしまったものだと、かなりあきれてしまいます。
木下さんには申し訳ないことですが、時々、こんなことを考えては「どうなのかなぁ?」と気にしていたりするのです。