惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

伏見通りまで

2016-05-21 21:29:21 | まち歩き

 昨夜は都心のホテルで大人の歓談。予期せぬ人たちとも出会って、楽しみが倍増しました。

 今日の夕方はクロスバイクにまたがって、武蔵境通りを北へ。
 何年も前から整備中だった調布保谷線が全線開通した(昨夏のこと)ので、走ってみようと思いました。

 片側2車線の道路はほぼ完成していますが、まだ立ち退いていない住宅があったり、歩道が整備中だったりで、すっきり出来上がっているとはいいがたい状態。
 でも、どんどん北へ、埼玉県との境界まで最短距離でゆけるのはうれしい。終点保谷市北町から少し先には黒目川があり、その先には平林寺も。前々から行ってみたいと思っていたところが近づいた気がします。

 この調布保谷線は区間によって通りの名前が変わるんですね。
 いちばん北が「伏見通り」、武蔵野市に入って少し名のない区間があり、関町の浄水場あたりから「新武蔵堺通り」。それから「武蔵境通り」、甲州街道をわたると「鶴川街道」。こうした名前を数え上げるのも楽しい。
 またじっくり走りたい。


土づくり

2016-05-19 21:04:55 | 園芸

 昨日もらった綿の種を蒔くための土づくり。
 といっても、普通の土にミミズ堆肥と灰を混ぜるだけですが。

 同様のやり方で、ルッコラの種蒔き用とアサガオを植えるための土も。
 アサガオはいくつか育てるうちの1株を、螺旋階段下の去年と同じ場所に植えて階段に絡ませたいのですが、土を取り替えないと育ちが悪い。で、地面にごっそり穴を掘り、別の場所から土を運んで埋め戻しました。これで今年も元気に育ってくれるはず。

 土づくりの後、庭先の木を軽く剪定し、枝を整理していたら、声をかけられました。
 「この木は何というのですか?」
 見ず知らずの女の人。自転車を停めて、わざわざ質問してくれたのです。

 「オウバイです。黄色い梅と書いてオウバイ」と答えると、「春、すごくきれいなので」と、褒めてくれました。
 我が家の前を通り過ぎる際に、いつも見てくれてたんですね。
 うれしかった。頑張って手入れしなくては、と思いました。


田園

2016-05-18 21:05:19 | 自然

 昨日の雨もあがり、今日は素晴らしいお日和。
 一日、外に出かけて遊びました。大満足。

 出先で見かけた風景

 代掻きをして水を張った田んぼ。
 その向こうには、苗を植えたばかりの田んぼ。
 さらに向こうには、金色に熟れた麦畑。
 豊かな田園風景に目も心もうるおいました。

 綿の種をもらったので、さっそく蒔く準備をしなくては。


黒豆

2016-05-17 20:57:56 | 食・レシピ

 黒豆は毎日、食べています。
 基本的には煮豆を、煮汁と一緒にヨーグルトに混ぜて。とても美味しい。これがないと朝食を食べた気がしません。

 で、今日は夕食にも黒豆が。
 煎った黒豆で、豆ご飯を炊いてもらったのです。
 炊き上がってから、刻んだ梅干しを混ぜるのがミソ。ほのかな酸味としょっぱさが豆とご飯の味を引き立て、全体がほんのりピンク色に染まるのも美しい。傑作でした。
 このレシピは私が雑誌〈現代農業〉で拾ったもの。ベジブロスもこの雑誌で教えてもらったし、役に立つなあ。

 「黒豆、偉い!」と思いながらネットを検索してみたら、こんなサイトがありました。
 見てみると、黒豆(=黒大豆)のポリフェノールには、抗酸化作用、抗メタボ作用のほかに、美白作用まであるというではありませんか。

 ますます黒豆が気に入ってしまいました。


筒井康隆自作を語る

2016-05-16 21:07:40 | SF

 昨夜は新宿文化センターにて「筒井康隆自作を語る#3 『虚人たち』『虚航船団』の時代」。

 出版芸術社〈筒井康隆コレクション〉の奇数巻が出るごとに行われるこの催しも3回目。今回は『虚人たち』が〈海〉に連載された1979年から、『旅のラゴス』が〈SFアドベンチャー〉に連載された1984年までが対象でした。

 冒頭、筒井さんは先日亡くなられた蜷川幸雄さんの思い出に触れ、「文学の分野で気にした相手はいなかったが、蜷川さんは競争相手だと意識していた」。演劇という接点があり、年齢的にも近い(筒井さんは1934年、蜷川さんは翌35年生まれ)こともあってのことでしょう。

 本題に入ってからは、中央公論社〈海〉の名編集長・塙嘉彦さんのこと、戯曲執筆のこと、古い映画のことなど、興味深い話ばかりでしたが、中でも日本SF大賞創設の裏話は貴重でした。
 筒井さんによるSF大賞創設の経緯はつぎのとおり――

 1979年に発表された大江健三郎『同時代ゲーム』を読んでぶっ飛んだ。こんなに面白いものが、なぜ評判が悪いのだろう。
 なんとかするためには、『同時代ゲーム』に賞をさしあげればいいんじゃないか。SFの賞を作ろう。
 そう思い立って、すぐ、同じホテルに泊まっていた小松左京さんのところへ行った(当時、筒井さんはSF作家クラブの事務局長、会長が小松さんだった)。

 話を聞いた小松さんは、「そりゃ、いい」ということで、徳間書店の徳間康快社長に話をし、実現にこぎつけた。
 しかし、その時、小松さんの頭に『同時代ゲーム』のことは入っておらず、第1回の選考委員たちの賛同も得られなくて、堀晃さんの『太陽風交点』に決まった。今から思えば『同時代ゲーム』にしときゃ良かった。

 最後の言葉は、その後の裁判沙汰のことを言っているんですね。

 ということで、日本SF大賞は、筒井さん発案、小松さん実現ということだったそうなのです。
 以前、ウィキペディアの同賞の記述がおかしいと文句をブログで書いたことがあり、その後、ウィキペディアは書き直されましたが、元の内容もあながち間違いではなかったんですね。悪いことをしました。

 あと、可笑しかったのは『朝のガスパール』を新聞連載した際、挿絵の真鍋博さんが登場人物の特徴を逐一尋ねてくるので、「これは山口智子、これは五十嵐淳子、これは谷啓……」と教えたというエピソード。絵を見れば、その結果は一目瞭然だそうです。
 コレクションの第7巻にはこの挿絵も再録されるということで、今から楽しみ。