後数日に迫った今年のヒマラヤとレッキング。パッキングがほぼ終わったので、次はタブレット端末(Nexus7)にアマゾンやグーグルのPlayブックスから何冊が電子本をダウンロードした。トレッキング中ロッジについた後の時間つぶしには本を読むのが一番だ。
昨年ネパールをトレッキングしたときは、若いトレッカーで電子本を読んでいる人がいたが、恐らく今年はもっと多くの人がキンドルやNexus7を手にしているのではないだろうか?
そんな中でふと思いついてダウンロードしたのが、Trekking in the Annapurna area along the new NATTというガイドブックだ。NATTというのは、New Annapurna Trekking Trailsの略称である。アンナプルナ地域は新しい道路の建設が進んで、従来人やロバが歩いていた道をジープが通行できるようになった。その結果従来のトレッキングルートをたどると車と交錯することが多くなっているそうだ。それを回避するために作られたのがNATTという訳だ。NATTのNはNewのNであるとともにNaturalのNである、とこのガイドブックの著者は書いている。
ところでこのガイドブックは電子版オンリーだ。著者は「紙の本は発行に時間がかかり、変化の早いトレッキングルートの情報をアップデートするのに追いつかないし、コストが高い」という。確かにアンナプルナ地域に限ったトレッキングガイドブックでは多くの部数の販売は期待できないから、出版すると高くなる。だが電子本だとたかだか6百円強である。
我々トレッカーにとっては「安い」ということに加えて「軽くてかさばらない」というメリットがある。更には英語に不慣れなトレッカーにとっては「辞書を引かなくて済む」というメリットも大きい。キンドル本では単語を長押しすると単語の和訳が出てくるからだ。
なおこの本に限っていうと、著者が生粋の英米人でない(ベルギー生まれで今はドイツに住んでいる)ところが良い。英語がきわめて平明であまり難しい単語を使っていないからだ。
ネパールのトレッカーには英語圏以外のヨーロッパ人が多いので、彼等彼女等にとっても役に立ちそうな本である。