11月12日快晴。チョムロンにこの先不要な荷物をデポした我々は9時55分に出発。チョムロンからシヌワSinuwaに向かう道はチョムロン川Chhomrong Kholaを渡るため300mほど高度を落とした。「ここを帰りに登り返す時は辛いだろうなぁ」と思いながら。
11時10分シヌワ到着。シヌワといってもかなり広くここはいわば下シヌワである。ランチ。
写真左上上部の見える集落がチョムロンだ。ロッジの直ぐ下では牛を使って畑を耕す人が見える。同行のN」さんが「ここでは耕す前に種を蒔いてそれから耕すんだ」と感心していた。本格的な家庭菜園に取り組んでいるNさんの観察眼の鋭さに敬意を表した。
12時10分シヌワ発。ここからは多少登り下りはあるものの比較的高度差の少ない道を歩き最後は少し下ってバンブーBamboo 2,310m到着。その名のとおりこの地には竹が多く生えていた。到着時間は14時37分。
11月13日快晴。8時5分 バンブー出発。両側の山が高くそびえ日が指すのが遅い。今日から本格的に高度を上げていく日だ。11時7分ヒマラヤホテルHimalaya到着。約1時間の昼食。手許のTrekking in the Nepal Himalayaを読んでみると、ヒマラヤホテルの手前に小さな寺(Baraha Temple)があり、これより上部に卵や肉を持って上がらないのが土地の習慣と書いてあった。だが現実は肉はないが卵料理は作られていた。押し寄せるトレッカーの前に伝統は押し流されているのだろう。
12時10分発。
今日の宿泊地デオラリの手前では左岸が絶壁となって迫ってくる場所がある。ここは実は新雪が降った後は雪崩がでることで有名なところだ。雪崩は英語でAvalanche。雪崩の通り道はAvalanche Trackである。この言葉はアンナプルナ内院ルートをトレッキングする人には是非覚えておいて欲しい言葉だ。降雪時にはかなり慎重な対応が必要なところで、ガイドは降雪時はルートは右岸岩壁沿いの道を離れてモディ渓谷の上を歩く(恐らく水は雪の下)と言っていた。13時45分デオラリDeurali着。
11月14日快晴。今日はアンナプルナ内院まで登る日だ。8時10分デオラリ発。10時35分マチャプチャレベースキャンプMacchapuchhre Base Camp(MBC)到着。ほぼコースタイムの2時間と同じペースだ(MBCと一口にいっても広いのでどこを起点にするかで時間は変わる)。お茶を飲みアップルパイを食べて約50分の休憩をとった。思えば今回のトレッキングでは昨年のランタン谷に較べてほとんどお茶の時間を取っていない。その分頑張って歩いているのだ。だが富士山頂上を越えるこの高さでは高度順化のために少し休みを取った方が良い。
「高度順化する」ことを英語でacclimatizeという。警告標識に出てくるだけでなく、トレッカー同士の間でもよく使われる言葉だ。なお「高山病にかかった」というのはI have altitude sicknessである。
11時15分MBC出発。ここからアンナプルナベースキャンプAnnapurna Base Camp(ABC)に向かう道は大きく開けた谷の中を緩やかに登っていく。前方左側にアンナプルナ南峰が見えるが右手のアンナプルナⅠ峰には雲がかかっていた。
13時20分ABCの立て札到着。10分ほど登って今日のロッジ到着。一休みしてから付近を散策した。ロッジの右手にはアンナプルナⅠ峰から押し出された氷河が深く大地をえぐっていた。
東に目を向けるとマチャプチャレが輝いていた。
夕刻マチャプチャレが夕日に燃えていた。