金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
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39%対31%、何だか分かりますか?

2017年07月10日 | ニュース

39%と31%、これはトランプ大統領に対する支持率と安倍内閣に対する現在の支持率です。

内閣支持率は調査メディアごとにばらつきがありますが、今朝報道されたNNN(日本テレビ系)の世論調査によると、安倍内閣の支持率は31.9%で不支持は49.2%でした。

トランプ大統領に対する支持率は、毎日ギャラップ調査が発表していて、こちらは39%です。トランプ大統領の就任時の支持率・不支持率は各々45%で拮抗していました。その後支持率は4割前後で低位安定で推移しています。

先月中頃(改正組織犯罪処罰法が可決された後)の世論調査では、安倍内閣の支持率は前月より6.3%低い39.8%に急落しました(不支持率は41.8%)。

この時点ではトランプ大統領並みの支持率は保っていたのですが、都議選後の今回の世論調査では支持者は1/3以下に減ってしまいました。

行動経済学的にみると、同じレベルの支持率でも低位安定と急降下してその支持率になったのでは、受ける痛みは全然違います。つまりスタート時点から支持率が4割半ばと低かったトランプにとって支持率が4割を切ってもそれほど痛みは感じないでしょう。痛みを感じないから、言いたいことを言っている訳です。もっとも言うほどには実現していることは多くありませんが。

しかし5割を超える支持率を誇っていた安倍内閣にとって、支持率が4割を切り、更に3割近くまで下がることは極めて大きな痛手でしょう。

ポピュリズムで政権を取ったトランプ大統領ですが、一定レベルの支持率で低位安定していることは、彼を支持する岩盤層があるということでしょうね。

1,2カ月前まで先進国の中で政権の安定性が高いと思われていた日本ですが、あっと言う間に非常に不安定な国になってしまいました。

 

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