東京は穏やかな元日を迎えている。
家内と娘で近所のお寺に初詣に出かけた。昨年父を失っているので、神社の鳥居をくぐることは敬遠した。
個人的には天寿を全うした父の死はひどく悲しむべきことではないと考えている。父は輪廻転生のサイクルから抜け出ることができると思っていたようなので、もって瞑すべきである。
ただし穢れを嫌うという神道の教えを尊重し、鳥居をくぐることは敬遠した次第。
近所のお寺の境内には弘法大師の御像が祭られていた。真言宗のお寺である。
ご本尊の不動様に手を合わせて、家族と友人・知人そしてこれまで出会った世界中の人々の幸運を祈った。
お釈迦様はこの世の苦しみの源は貪欲と無智にあると諭した。自分を含めて私の周りの人々に欲を程々に抑え、「変えることのできるものと変えることのできないもの」を識別する知恵をお授けくださいと新年の祈りをささげた。