CNBCはシティリサーチが「トランプ大統領が次々と発表する関税政策は見た目ほど敵対的ではない。投資家は米中間の個々の関税報復措置に過剰反応するべきではない」と述べたと報じている。
Trump's trade policy is really "speak harshly but carry a small stick"「トランプの貿易政策は話は厳しいが小さな杖を持っている」というのがキーワードだ。小さな杖?と疑問に思われる方がいるかもしれないが、これは次の諺をもじったものである。
Speak softly and carry a big stick「やさしく話し、大きな杖を持っていけ」つまり「力を誇示してはいけないが、力を使う用意をしていけ」という意味だ。シティリサーチはトランプの貿易政策はその真逆で「厳しくがなりたてるが、実際に腕力をつかう準備はない」ということだと言っている。
中国側の報復措置も例えば、実際には米国がアジアに輸出していないサイズの航空機に関税を課すなどと実害の少ないものが多いようだ。
うがった見方をすると双方相手の的を外して撃ち合いをしているようなところがある。
今朝の日経新聞にはトランプ大統領が米国通商代表部にTPP復帰に向けた条件を探すよう指示したという記事がでていた。
トランプ大統領は交渉を自国に有利に導くため、まず高め玉を投げて相手をビビらせる戦術をとることが多い。
その高め玉に投資家がビビることはない、とシティリサーチは言っていると私は解釈した。