金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

トランプが大統領の椅子に固執する理由

2020年11月09日 | ニュース
 先週土曜日(11月7日)に米国大統領選挙は、バイデン候補が激戦のペンシルバニアを制したことで同氏の当選が確定した、とマスコミは報じました。それに合わせて諸外国のトップからも祝辞が届いています。
 日曜日には米国株先物市場ではダウが349ポイント上昇し、今日の東京市場では日経平均が514円(2.1%)上昇しています。
 また米国ではブッシュ元大統領(共和党)が民主党のバイデン候補に祝辞を送ったというニュースが流れていました。つまりマスコミ・外国のトップ・株式市場そして相手方の共和党の大物もバイデン候補の勝利を認めているのです。
 この中で「投票の不正を理由に訴訟合戦に持ち込もう」としているのがトランプ大統領なのです。この訴訟については実効性はほとんどないというのが専門家の見解です。つまり票の再集計や不正票のあぶり出しを行っても、数百票程度の話で選挙の結果を左右するものではないというのが専門家の判断です。
 ではなぜトランプ大統領はそこまでして大統領の椅子に固執するのでしょうか?
 私はこのことをずっと疑問に思ってきたのですが、今日ネットでThe New Yorkerの"Why Trump can't afford to lose"という記事を読んでその疑問の一つの答を見出しました。
 記事によるとトランプは24の性的不法行為を含む推定4千件もの訴訟を受ける可能性があり、現在は大統領の免責特権で訴追を免れているものの、大統領を辞めると訴追を受け多額の弁護士費用を支払う必要があるということです。
 このような情報は裏を取る必要があるのですが、Why Trump can't lose electionといった項目で検索しても、それほど多くの情報は得られませんでした。その中で9月29日のCNNはシカゴ大学のダニエル・ヘメル法学部教授が「トランプは大統領選挙で負けると政治生命が終わりになるだけでなく、潜在的には個人生活と財産面の破綻に繋がる可能性が高い」と述べていると報じいています。この記事は大統領を辞任した後、トランプが脱税で訴追される可能性が高いことを示唆しています。
 私は「トランプ大統領が大統領の免責特権を失うことを恐れて法廷闘争を目論んでいる」というのはかなり説得力の高い説明ではないか?と考えていますが、皆さんはどうお考えでしょうか?
 なおすでに市場はバイデン勝利で回りだしているので、トランプが大統領の椅子にしがみつこうとする理由がなんであれあまり影響はないと思いますが興味本位の話題までに。
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コロナを逆手に取った日本語学習は定着するか?~ネパールのテストケース

2020年11月09日 | 受験・学校
 新型コロナウイルスは世界中の人々のライフスタイルを変えています。私があるボランティア団体を通じて学校建設を支援しいているネパールでも、多くの学生は在宅学習を強いられています。在宅学習は先生や友人とのコミュニケーションが不足するなど多くの問題があります。一方プラス面を探すと、長い在宅時間を利用して自分が勉強したいことを勉強できるというメリットもあります。
 私は現地のボランティア活動の世話人の方と話をして「日本語学習を希望する高校生にオンラインで日本語を教える」プログラムを始めました。
 プログラムを始めた、といって私が日本語を教える訳ではありません。実は一度繋ぎで日本語レッスンをしたことがあるのですが、骨の折れる仕事なので、専門家の友人に委ねることにしました。数年間外国人に日本語を教える活動を続けてきた友人が講師役の引き受けを快諾してくれたので、プログラムは無事動き始めました。
 実は今日本に留学を希望するネパール人は増えています。
 独立行政法人 日本学生支援機構によると、昨年一番多かった留学生は中国からの留学生で124千名、2位がベトナムで73千人、3位はネパールで26千人でした。年間増加率でみると中国8.3%で1位、ネパールは8.1%で2位です。
 従来ネパールからはオーストラリアに留学する学生が多かったのですが、ネパール人学生が増え過ぎた同国が留学生の受け入れを抑え気味なので、日本を目指す学生が増えていると思われます。これは少子化で学生数の減少を危惧する日本の大学の需要に合致するものでしょう。
 細々とスタートした我々の日本語オンライン学習プログラムがどれ位成果を上げるかはわかりませんが、前向きのプロジェクトは生徒も先生もそしてお膳立てをするものも明るい気分にすることは間違いないようですね。
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