昨日(11月25日)のWSJは、「チャットツールで有名なSlackをセールスフォースが170億ドル以上で買収するというニュースで株価が38%近く上昇した」と報じている。
セールスフォースは顧客管理ソフトウェアで世界一の会社だ。昨日ダウは3万ドルの大台に乗せたが、ダウを押し上げた立役者の一人がこのセールスフォースだった。ダウを押し上げた後の二人の役者は、アップルとマイクロソフトだ。
マイクロソフトは過去にSlackを買収しようとしたが、うまくいかずSlackと同様の機能を持つTeamsというソフトウエアを開発し、今その販売に力を入れている。ダウを大台に押し上げたITの勇者がチャットツールで真っ向勝負をする構図ができそうで興味深い。
セールスフォースのように大企業を相手にする会社がどうしてチャットを重視するのか?というとチャットがノンバーバル(非言語)コミュニケーションを助けるからだ、と私は考えている。
長く続くコロナウイルス騒動は、企業の従業員にリモートワークという負担を強いている。もちろんリモートワークには「満員電車に乗って通勤しなくても良い」というプラス面はあるが、自分の気持ちが上司・同僚・部下にうまく伝わらないなど意思疎通面で従業員に負担を強いていることは間違いない。
その負担を軽くする上で一役務めるのがSlackだと私は考えている。
Slack上で仕事の話の前後にチャットでスモールトークをしたり、仕事がうまくいった時に絵文字で喜びを伝えるなど、バーバルとノンバーバルのコミュニケーションを助けるのがSlackの一つの機能だ。
コロナウイルス感染が中々収まらない中、Slackに買収話が出たのは必然の成り行きかもしれない。