金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米国のエネルギー政策は大転換するだろう

2020年11月11日 | 投資
 どこの国民にも美徳というものがある。
 私がしばらくアメリカで暮らした経験に即して言うと、多くのアメリカ人に共通する美徳は「ものごとに真剣に取り組みやり通す」ことだと感じている。
 私がアメリカで暮らしていた四半世紀ほど前、アメリカ人の健康志向が高まり、近所でランニングする人やロードレーサーなどスポーツバイクを走らす人が増えていた。
 スポーツバイクに乗る人は、車に自転車を積んで30分以上離れたところにある自転車専用レーンのようなところに行き、自転車専用ウエアに着替え、ヘルメットをかぶり真剣に走るのである。
 ランニングをする人はいつもきちんとしたランニングウエアに着替え、雨が降っても風が吹いても決めた時間に走っていたことを思い出す。
 このことを思い出し、私はアメリカ人の一つの美徳は「ものごとに真剣に取り組む」ことだと改めて感じた次第だ。今回の大統領選挙で史上最高の得票率を記録したのも、真剣に取り組む美徳の現れではないか?とも私は考えている。
 もっとも法廷闘争まで持ち出して、大統領の椅子にしがみつこうとしているトランプの場合は、大統領を辞めると自滅に繋がるという噂もあるので「真剣に取り組みやり通す」例に数えて良いのかどうか疑問ではあるが・・・

 一方我々がアメリカ人の真剣さを考えるべき問題は、バイデン政権のクリーンエネルギー政策だろう。気候変動対策としてのクリーンエネルギー政策はバイデン政権の大きな柱だ。クリーンエネルギー政策がどの程度実現できるかは、上院の民主党・共和党勢力分布に関わるところも大きいので、私は今断言できる材料を持ち合わせていない。しかし状況予測に詳しい投資家の動きを見るとグリーンエネルギーセクターはバイデン氏勝利見通しと歩調を合わせて値上がりを続けてきた。
 我々はクリーンエネルギー政策を推進しようとするアメリカ人の本気度を正面から見据えて、日本企業の対応などを見極める必要がある。
 良かろうが悪かろうが、一度始めると真剣にやり通そうとするのがアメリカ人だ。もちろん「良かろうが悪かろうが」というのはレトリックで、クリーンエネルギー政策は是非遂行しなければいけない重要な政策だと私は考えている。
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セクターローテーションの時期は「ロボット運用」のスタイルドリフトも役に立つ?

2020年11月11日 | 投資
 全体としては株高が続いている大統領選挙後のアメリカですが、コロナウイルスワクチンの開発等のニュースを受けて、「ナスダック銘柄の売り」「ダウ銘柄の買い」が鮮明になってきました。もっと具体的にいうとステイアットホーム銘柄と呼ばれるアマゾンなどFANG株を売って、薬品株や景気敏感株を買うと動きです。その結果ハイテク銘柄が多いナスダックの株価は下がり、景気敏感株~ある意味では伝統的な会社の株~が多いダウが上昇しています。少し前までコロナを追い風にしてナスダックのパフォーマンスがダウを上回っていたのですが、ここに来て過去1年間のパフォーマンスを見るとダウとナスダックは拮抗しています。
株式市場でこのようなローテーションが起きていることは情報として知ってはいるのですが、対応策となるとつい後手に回ります。
 私の場合自分で個別株を買う積極運用はハイテク銘柄にウエイトを置いたグロースになっています。このハイテク銘柄を処分して景気敏感銘柄や割安株にシフトすることも考えない訳ではないのですが、次の点から二の足を踏んでいます。一つはハイテク株は一時的に売られても長期的には成長余地が高いと判断することです。また現物株の売買には取引コストがかかるので、できれば売買頻度は圧縮したいと考えています。そんな時にポートフォリオ全体としては助けになったのが、ロボット運用しているTHEOのスタイルドリフトです。
 スタイルドリフトというのは、投資環境の変化に合わせて運用方針を変えることで、機関投資家からは嫌われていると思います。私はロボット運用のTHEOに実験を兼ねて多少の資金の運用を委託しています。THEOは運用方針を選択できるので、方針を一番積極的なグロース100%にしています。
 ところが偶々保有株のセクターを見ると、「米国の大型の割安株」が20%強入っていて「ナスダック大型株(除く金融)」の16%を上回っていました。
 グロース100%なら割安株(バリュー)など入れずにハイテクなど成長銘柄でグイグイ押していくと思っていたのですが、違うのですね。
 これを投資環境の変化に合わせた柔軟な対応と呼ぶのか、あるいはスタイルドリフトとして批判するべきなのかは迷います(THEOの運用方針書を詳しく読むとこの辺りの説明があるのかもしれません)。
 いずれにせよ我々個人の資産運用では「運用哲学」や「運用スタイル」より「結果が総て」ですから、環境変化に合わせた投資方針の変更も結果次第でOKなのかもしれませんね。この先ロボットがどうのように動くか楽しみでもあります。
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人間ドック、結構混んでいました

2020年11月11日 | 健康・病気
 昨日(11月10日)西東京市の佐々病院で人間ドックを受けました。
 人間ドックを受けるのは2年ぶりなのですが、予想外に混んでいたので少々びっくりしました。新型コロナの影響で人間ドックや健康診断の受診を控えていた人が受信を始めた(私もこの口ですが)のか?と思い看護師さんに聞いたところ、コロナの影響で健康診断を止める病院が増えているので、混んでいるのかもしれないということでした。
 この病院の対応を見ていると「感染防止のため待合室の椅子を一つ置きにして密を避けている」「各種検査で受信者が座った座席などをすぐ滅菌消毒している」ことが分かります。これらの感染防止対策を実施するには「受付や待合室にスペースの余裕が必要」「受信者の誘導や消毒のために平常よりスタッフの数が必要」ということなのです。つまりこれまで小規模のクリニックなどで健康診断を行っていたところは健康診断の実施が難しくなっていると思われます。
 これは私の推測ですが「人間ドックは病院にとって儲かる仕事」だろうと思います。コストの高い医師の関与が少ない割に高額の報酬を得ることができるからです。また検診結果によっては、患者を囲い込むことも可能です。変な言い方ですが。
 もし健康診断や人間ドックが医療機関にとって美味しいビジネスであるとすれば、新型コロナの影響で健康診断等の機会を失っている小規模の医療機関には更に逆風が吹いているのかもしれませんね。
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