昨日東京都は政府が設置したデジタル庁に合わせてデジタル局の設置を決め、来年4月には開局する予定だ。
まあそれなりの速度感で進んでいるのだろうが、デジタル化でもっと早い速度で動いているのが広告の世界だ。
WSJによると世界第一位の広告代理店WPP PLCのグループ会社のレポートは「今年初めて全米の広告費の半分以上がグーグルなどのデジタル広告に流れた」と述べていると発表した。
3年前のデジタル広告のシェアは約1/3だったので、成長ぶりは目覚ましい。媒体別にみるとTVやラジオをシェアはあまり変わらず、デジタルは主に新聞そして次に雑誌のシェアを食いながら急成長を続けている。
電通が今年1月に発表した世界の広告費予想によると、「世界のデジタル広告比率は2019年に43%、2020年に45.7%、2021年に48.3%と5割に迫る」となっている。WPPはアメリカ、電通は世界に着目したレポートなので単純比較はできないが、コロナが広告のデジタルシフトを加速していることは間違いない。
広告のデジタルシフトでメリットを受けているのは、グーグル(シェア30%)、フェイスブック(22%程度)、アマゾン(10%)、マイクロソフト(4%程度)だ。直前四半期の広告収入の伸びを見るとグーグル10%、フェイスブック22%、アマゾン51%となっている。
自宅籠りでPC、スマートフォンに向き合う時間が増えているから、広告主がデジタル広告にシフトするのは当然の成り行きだ。それにしても民に較べると官の行うことは速度感が乏しいですね。