金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

クランボルツ理論を老年学に当てはめてみると・・・

2020年12月15日 | ライフプランニングファイル
 先日ハーバード大学の研究による子育て7ケ条について書いた時、クランボルツ博士が提唱した「計画された偶発性理論」のことにも言及した。
「計画された偶発性理論」というのは、人のキャリアの8割は偶然の出会いで決まるのだから、偶然の出会いを増やすように行動するのが良いという考え方だ。
 クランボルツ博士によると偶然の出会いを増やすためには「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」という5つの行動特性を持つことが大切だ。クランボルツ博士がこの理論を提唱したのは20世紀末頃で、アメリカでIT化が急速に進み、労働市場の流動化が進んでいたことと関係が深い。それまで人々は「キャリア・アンカー理論」に従ってキャリア形成に努めてきたけれど、巨大な産業構造の転換という流れに巻き込まれ、予期せぬキャリアに向かう人も多かった訳だ。
 それから20年。DX、AIに加えてコロナによる不可逆的な勤務形態の変化などが起こり、先のことは益々読めなくなっている。
 先が読めないのは働いている人の将来だけではない。シニア世代もまた先の読み難さは以前に較べて高まっているだろう。年金が主たる収入源のシニア世代にとって比較的先が読めるのは年金収入の額面金額程度である。
 しかし収入だけでは実りあるシニアライフを送ることはできない。シニアライフを実りあるものにするには、少なくとも健康とやりがいが必要だ。健康ややりがいは多くの場合、人とのつながりがキーになる。その人とのつながりを維持し拡大していくには、ある種の行動特性が必要だ。そしてその行動特性は概ねクランボルツ博士が掲げた5つの行動特性と一致すると私は思う。もっとも冒険心については年相応に抑制する必要はあるだろうが。
 もしこの理論が正しければ、職業人としてまたその後のシニアとして充実した人生を送るためには、特に「好奇心」「柔軟性」「楽観性」を持ち続けることが重要だということになるだろう。ただしクランボルツ理論が日本にも当てはまるかどうか検証は必要だが。
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グーグルのオフィス勤務再開は来年9月から

2020年12月15日 | ニュース
 グーグルの親会社アルファベットとグーグルのCEOを兼ねるピチャイ氏は「在宅勤務期間を来年9月1日まで延長する」「その後は最低週3回は実出社できる距離に住居を構えるべきである」と社員にメッセージを送った。
 ハイテク会社の中でフェイスブックやツイッターは、恒久的なリモート勤務を認めているが、グーグルの対応は異なっている。
 9月にグーグルは大部分の従業員はフルタイムでなく、週に何日か出社するハイブリッド勤務を希望していると述べていた。
 
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