WSJにWhy is Warren Buffet hoarding so much cash?「なぜウォーレン・バフェットは大量の現金を蓄えているのか?」という記事が出ていた。
記事によると、バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイは、過去8四半期にわたり株を売り越していて、この四半期も売り越す見込みが高いようだ。
その結果総資産に占める現金比率は約27%に達している。
バークシャー・ハサウェイをよく観察している人は「株価が上昇し過ぎて魅力的な投資対象がない」ことが現金増加につながっていると分析する。
最近高値を更新したS&P500は向こう12カ月の予想利益の22.3倍で取引されているが、これは過去10年の平均である18.6倍をかなり上回っている。
昨年のバークシャー・ハサウェイの年次総会でバフェット氏は「我々は現金を使いたいが、リスクがほとんどなく、多額の利益を生むと思えない限り、現金を使うことはないだろう」と述べていた。
この考えに従えば今は株式投資をするにはリスクが高いということになる。
昨日米国株は大きく売り込まれ、ダウは1.69%、ナスダックは2.2%、S&P500は1.71%下落した。
1月の既存住宅販売が前月比4.9%減少し、4百万戸強にとどまるなど景気の減速を示す経済データが続いたことが原因だ。
また著名な投資家スティーブ・コーヘン氏が「大規模がコレクションが起きても驚かない」と講演で述べたことも影響しているかもしれない。
コーヘン氏はトランプ大統領による関税引き上げ政策や連邦政府の経費削減政策が経済成長の鈍化を招き、それが株価の重しになると述べたのだった。
米国株がPERから見て歴史的に高値圏にあることは総ての投資家が知っている。今多くの投資家は「売る」理由を探しているのだろう。
バフェット氏やコーヘン氏の言動が多くの投資家に売る理由を与えるとすると株価の見通しは当面暗そうだ。
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