金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

セゾン・バンガード投信を始める

2007年04月02日 | 株式

クレディセゾンが設立したセゾン投信でバンガードのグローバル・バランス・ファンドの毎月積立を開始することにした。この投信はファンドオブファンズでバンガード社が運用するファンドを集めたもので、債券・株式半々に運用、米国・欧州が約4割、後日本株と債券、エマージングを少しというファンドだ。

このファンドを選んだ理由は「インデックスファンド」で信託報酬がトータルで0.78%と低いことだ。また販売手数料がゼロ。解約時の信託財産留保額が0.1%で他に手数料なしというところが気に入ったからだ。無論バンガードの投信を直接購入するとセゾン投信が取る0.4935%という信託報酬は不要なので、欧米株のインデックス投信についてはその方がコストセーブになる。ただしエマージング・ストック・インデックスファンドは日本では簡単に買えない様だ(バンガードのホームページを見る限り)。このエマージングを組み込んだところに商品設計のミソがあるのかもしれない。

なおトヨタアセットもバンガードのファンドを使ったファンドオブファンズを販売している。こちらは株式中心のファンドだが、その分?少し信託報酬が高い。

バンガード社は運用財産約1.1兆ドルで世界第2位の投信運用会社。インデックス運用のパイオニアで経費率(運用資産に対する経費の割合)が約0.21%と非常に低いのが特徴だ。

世の中には「アクティブ派」「パッシブ派」がいてそれぞれ主張があるが、統計的事実はパッシブ運用を支持する。2005年12月末にいたる15年間のデータを見ると、米国の大型株投信でS&P500つまりインデックスを上回るパフォーマンスを上げたファンドは27%だった。残り73%は市場平均を下回った。このことは平均的にはパッシブファンドの方が有利ということを示している。

更に私見を加えるならば、米国の様に効率的な市場ではパッシブが有利であるが、新興市場の様に非効率的な市場では優れたアクティブファンドにも勝ち目があるのではないか?ということだ。もっともこれは実証していないので当てにしないで欲しい。

もっとも私はインデックス投信一本槍でアクティブはやらないか?というとそうではない。インドの個別株を含めて海外でも個別運用リスクを取るタイプだ(もっとも勝ったり負けたりだが)。しかしこれが資産形成の本道だと思っている訳ではない。いわば実弾を持った勉強のためである。少しでも新しい知識が入り、脳が活性化するならば多少の損得は問題ではない。

資産運用の本道はやはり低コストのパッシブファンドである。そして「人生には資産運用の他にやるべきことが沢山ある。資産運用は他人に任せて他の事をやりたい」という人にはこのように幅広く分散されたグローバルなインデックスファンドはお勧めである。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東大農場の緑地を残したいね | トップ | ハゲタカ、翼を広げて大空へ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

株式」カテゴリの最新記事