ドル・ユーロがじわりと高くなっている。ドルは米国のISM製造業総合景況指数が発表された後、一時的に99.87円/ドルまで上昇した。6月のISM景況指数は50.9と先月の49より上昇。景気が拡大しているという判断は、連銀による債権買取プログラムの縮小開始につながり、それは金利上昇につながるという判断からドルが上昇しやすい状態にある。
景況感指数は欧州でも改善した。ユーロの6月製造業PMIも、5月48.3から48.8に上昇。1年4ヶ月ぶりの高水準になった。一方欧州の5月の失業率は12.1%と統計開始以来の最悪記録を更新した。PMIはGDPに2ヶ月先行する先行指標と考えられるから、過去指標である失業率が悪くても、先行きに改善の兆しありと判断され、欧州株は続伸。
欧米で景気の先行き不安が後退したことで、安全資産と見なされる円を売り、イールドの高い資産を購入しようとする動きがたかまりそうだ。ただし今週金曜日には、米国の雇用統計が発表される。ISMの雇用指数は前月の50.1から48.7に低下していた。先月の非農業部門雇用者増は、16万人(前月は17.5万人)というのがアナリスト予想の平均だ。
相場師達はポジションを抑えながら、金曜日を待っている。
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