9月10日(日曜日)山寺ホテルを午前8時に出て、車の少ない山形道をゆっくり走り9時過ぎに姥沢到着。リフトに近い駐車場は一杯なので少し下に駐車してリフトに乗った。9時45分頃登山開始。道は姥ケ岳の東斜面をトラバースして牛首という主稜線の鞍部に至っている。トラバース道には数箇所雪渓から水が流れ出ていて顔を洗うと気持ちが良かった。牛首からは結構急な斜面が続いた。わらじ履きの年配の登山者の方と前後しながら、岩の多い斜面を登ったが、ワイフは相当疲れた様で頂上直下の稲荷神社でギブアップ。私一人で最後の斜面を登った。
頂上台地に着くと芭蕉の句碑がる。
雲の峰 いくつ崩れて 月の山 (桃青)
桃青は芭蕉の別号だ。若い時使ったと聞くが月山登山の時も桃青を使っていたのかどうかふと疑問がわいた。
それはさて置き少し北上して月山山頂にお参りする。山頂は月読命を祭る神域で500円の入山料を払った。日本の山は神様を祭るところが多いが頂上そのものに常時人がいて入山料を取るところは少ない。入山料を納めることも月山に関する限り不愉快なことではない。今なお信仰を守って夏の間神社の方がお山に詰めていることに感銘すら覚える。
月読命に年老いた父母の健康を祈願しておろうそくを供えお札を頂き頂上を後にした。
この日午前中は曇りがちだったが月山頂上では少し青空が見えた。枯れた草と青い空が秋の訪れを告げていた。
崩れる雲の峰を写真に撮りたいと思っていたが多少はその雰囲気が出ているだろうか?
芭蕉は羽黒山から月山に登り、月山山頂で一夜を過ごし湯殿山に下っている。写真は月山の上から湯殿山方面を見たところ。三百年前芭蕉も同じような景色を見たに違いない。もっとも芭蕉が月山に登った時期は初夏なので残雪がもっと多かっただろう。
下山後車で湯殿山神社に向かったが途中で豪雨に見舞われ急いで宿泊場所の湯殿山ホテルに逃げ込んだ。30分程下山が遅くなると全身ずぶ濡れになっただろう。山の天気の変化は恐ろしいものだ。