ダイエットに特別強い関心はなかったが、ニューヨーク・タイムズを読んでいると「血糖値を押さえるには豆やナッツが良いだろう」という記事が出ていた。健康食や食事療法というものは、時々変わるのでどれ程当てにして良いかは疑問だが、グリセミック指数の開発者であるジェンキンス教授の研究なのでそれなりに信用できる話だと私は思っている。
グリセミック指数GI指数とは消化された食べ物が血糖値を上昇させる速度をブドウ糖を100として相対的に示したものだ。この指数が低い食べ物ほどインシュリンの分泌を押さえることができる。
今回の研究では210名の2型糖尿病患者を2グループに分けて、一つのグループにはGI指数の低い食品(豆、レンティル豆、パスタなど)をもう一つのグループにはシリアル(全粒パンなど)や高繊維質の食品を与えた。
6ヶ月後の結果を見るとGI指数の低い食品を取ったグループでは、ヘモグロビンA1Cレベル(ヘモグロビンと結びついた血糖:中期間の血糖値の指標)の若干の低下とHDL(善玉コレステロール)の顕著な増加があった。一方シリアルグループではヘモグロビンA1CとHDLの若干の減少があった。
この研究の結果は長年言われてきた「ホールグレイン(漂白していない食物)を食べるだけでは不十分でGI指数が低い食品を食べることが重要」ということを示している。ところがボストン糖尿病センターのある指導員は「GI指数は食品の調理方法によっても変わるので、食事療法は複雑である」といっていた。
折角だからどのような食品がGI指数が高くて、どのような食品が低いかあるホームページで調べてみた。http://www.rakuten.co.jp/keyray/678801/679603/
高いのは餅・白米で85程度。主食系で低いのは玄米56、全粒パン55。やさいではジャガイモが90と高い。大豆は30と低い。アーモンドやピーナツも30程度と低い。ただしこちらはかなりカロリーが高いが。なおざっとみたところでは海藻類はGI指数が12-19程度と非常に低かった。またカロリーも低いので健康食と思われる。もっとも米国などでは海藻類はSeaweedといって軽蔑しているようなので健康食の対象にはしなかったのだろう。因みにWeedには雑草という意味の他に「嫌な奴」とか「痩せてひょろひょろの奴」という意味がある。