一種のボランティア活動として行っている某学会の事務局の仕事。
今週木曜日に社員総会があるので、議決権行使書・委任状のとりまとめにバタバタしていましたが、ようやく目処が立ちました。
学会といっても、士業や不動産業・保険業などに携わる実務者が多い団体なのですが、私は正直なところ「実務者」と言われる人の事務処理レベルに少し唖然としています。
たとえば「総会出欠の欄の出欠いずれにも〇をつけていない」「議決権行使書と委任状の双方に記名している」などはまだましな方で、ファックスを裏表逆に送る(受け手にはブランクのファックスが届く)など事務処理のイロハのようなミスも散見されます(実は正しくファックスを送るというのは結構難しいのですが)。
それでもアクションを起こしてくれる人はまだありがたいのですが、議案に賛成なのか反対なのかナシのつぶての人が多いのには手を焼きますね。
「実務家」と言われる人の事務処理感覚がこの程度ですから、実務家でないエライ人の集まりはもっと大変なのでしょうね。付き合ったことがないのでしりませんが。
さて本題に入るとこのように多様な対応?をまとめて、有効な議決権数を数えるにはエクセルの力を借りることになります。
つまり「出席するけれど念のため議決権行使書も提出した」という人もいるので、単純に出欠・議決権行使書の提出の有無だけを数えると有効議決権数を数え間違うのです。
「出欠」「議決権行使書の提出の有無」だけですと一つ「列」の中の「出」や「あり」をcountif関数を使って「出」や「あり」の数を数えれば良いのですが、「出席だけれ議決権行使書も提出した」という人の数も把握しないといけません。
この課題に技術的な解決を提供してくれるのが、エクセルのcountifs関数なのです。つまり複数の列の中から複数の条件に合致するデータの数を瞬時に数えてくれるのがこの関数の強みです。肝は最後の"s"にありですね。
少し話が細かくなりましたが、一定規模の集団の事務処理を担当すると必然的にパソコンの力を借りることになります。
「頭の体操」としては悪くないのですが、日本全体にある膨大なボランティア的団体の数を考えるとその事務処理に壮大なエネルギーが消費されているような気がします。事務処理に少し気を回すことで、無駄な労力が省かれ、その分創造的な分野にエネルギーを回すことができる可能性があります。
ボランティア的な活動に参加する一人ひとりが少し後工程の事務負担を考えることで解決することが多いと思うのですが、現実には中々うまくいきません。
会社ですと事務処理の最適化をマニュアル化して、従業員に強制することが可能ですが、ボランティア活動ではそこまでやることは不可能です。だが参加者のいい加減な事務処理による無駄はあまりに大きいのです。
その無駄をエクセルなどIT(の初歩)技術で補おうとするのですが、「戦略的な誤りを戦術的に修正する」には限度があります。
どうすれば良いのか?
結論めいたことをいうと「ボランティア活動や遊び活動にも徹底的な効率性を追求する」「ボランティア活動や遊び活動の重要性を仕事レベルに引き上げる」という風に考え方を変えることがスタート点でしょう。
つまり「仕事は大事だけれどボランティアや遊びは二の次三の次」という考えを捨てろ!ということなのです。別の言い方をすれば、仕事=奴隷の義務から解放されボランティア・遊び=貴族の活動に足を踏み入れれば?という話なのですが、今の日本では少数異見で終わるでしょうね。
ということでしばらくはエクセルの知恵やメールあるいはワードプレスの知恵を借りながら、戦術的な苦労を重ねることになりそうです( ;∀;)。