戻ってきた暑さの中で締切に追われてました。今日の夕方でちょっとひと息。
『キングコング対ゴジラ』、見たくなりますねえ。
今はボーッとしていて、特に書き記すこともないのですが、最近、読んだ竹内博さんの遺作『特撮をめぐる人々 日本映画昭和の時代』(ワイズ出版)でおもしろかったところを。
『ゴジラ』の音楽で有名な伊福部昭さんと監督の円谷英二さんはいくつもの映画でコンビを組んだが、伊福部さんは円谷さんに、「まず怪獣の絵を見せてください。心の準備があるから」と頼んだそうです。
円谷さんは快く応じてくれたが、『キングコング対ゴジラ』(1962年)の時の「タコ」だけは、最後まで絵を見せてくれなかったとか。
それについての伊福部さんの言葉――
- ……どんなタコだろうと思っていたら、本物のタコだもの。しょうがないよ。
- これは音楽つけるのに苦心しましたね。本物の力というのは恐ろしい。ゴジラなんかはねえ、作りものですから、これは音楽も手伝わなければならないという感じもするんですが、本物だったら、それだけでいいみたいな。だけどタコのピチャピチャだけではねえ。恐怖感を与えないので、なんとかということで十二音使ったり、グリッサンド使ったり、ノコギリ使ったりしていろいろした。とにかくタコの感じが出るようにということで作曲したんです。あれがまあ、一番やりにくかったです。
『キングコング対ゴジラ』、見たくなりますねえ。