ずっと昔、東大の総長が卒業式に言ったんでしたっけ。「太った豚より、痩せたソクラテスになれ」と(おおもとはJ・S・ミルの言葉らしいのですが)。
これは生き方についての訓辞ですが、なぜソクラテスは痩せていたのか、太ってもソクラテスと同じような業績は残せたのではいか、などと考えだすと話は紛糾しそうです。
これは生き方についての訓辞ですが、なぜソクラテスは痩せていたのか、太ってもソクラテスと同じような業績は残せたのではいか、などと考えだすと話は紛糾しそうです。
しかし、東京都医学総合研究所の「空腹状態になると記憶力があがる仕組みを発見」という報告を見て考えたのですが、記憶に限らず、頭脳の働きにとって満腹状態はよくないのではないか。お腹がくちくなると、勉強する気が失せて居眠りをしてしまうのは、誰にでも心当たりがあるはず。
そこらへんをソクラテスは心得ていて、常に自分を飢餓状態に置いていたとは考えられないでしょうか。
「痩せたソクラテス」は経済的に満たされる生活を捨てたからではなく、頭脳を明晰にしておく必要から生じた結果なのかもしれませんぞ。