西の方から雨が近づいてきているので、備えをしました。
鉢が倒れたり、台から落ちたりしないように固定。スイカなどの雨除けも念入りに。庭木の支えも縛り直しました。
そうやって見回っている途中、2階のベランダでハエトリグモを見かけました。ネコハエトリのメスだと思います。なかなかに美しい。
前にも書きましたが、動物の中でいちばん好きなのがハエトリグモ。もし生まれかわるようなことがあれば、次回はハエトリグモになりたいと思っています。
とにかくカッコイイ。そこらじゅうを移動して餌をハンティングするのもいいし、お尻から糸を出しているのもいい。
頭の前面にある巨大な目玉! とてもよく見えます。焦点距離に応じて結ばれる像のぼけ具合を利用して、奥行きを正確に把握しているようです(→「ピンぼけ像を利用したハエトリグモの奥行きの知覚」)。
だから、獲物に跳びかかる際の見極めもバッチリ。一度、ベランダの手すりから空中に飛び出して蛾だか蝶だかを襲うのを見ましたが、そんな時、距離感がつかめてなかったら惨めですよねぇ。
ベランダのような高所から空中に飛び出しても、お尻から栞糸を出しているので、地上に落下する惧れはありません。きっちり命綱を用意しているのです。
それにしても不思議なのは、猛烈な勢いでジャンプする際、栞糸もそのスピードに応じて繰り出していること。どういう仕組みになっているのでしょう?
ただ、今日のハエトリグモは気の毒なことに体の右側(向かって左側)の足が1本、失われていました。いちばん大きい後ろ端の足なので、ジャンプするのに不便でしょうね。何があったのだろう?
クモのなかには脳ミソが巨大で、頭から脚にまであふれ出している種類ももあるそうです。ハエトリグモはそこまでいっていないとしても、動きなどを見ていると、とても賢いと思います。
進化の頂点にいる生きもののひとつ。人類とは別の方向で、驚くべき能力を発揮しているのです。でも、意思の疎通はむずかしいでしょうね。