惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

胡麻色斑点病

2012-11-05 20:45:05 | 園芸
 カナメモチの剪定を始めました。5メートル近くある庭いちばんの大木なので、木に登って枝や葉を切り落とします。

 この木は春先、新芽が出る頃、ごま色斑点病の症状がひどくて、一時はほとんどの葉が落葉してしまいました。
 落ち葉からも菌が出るので、地面に落ちた葉はすべて取り去り、焼却するようにしました。

 その後、また葉が出て夏場は元気に繁っていたので少し安心していたのですが、登って見てみるとほとんど葉に黒い斑点が散らばっています。糸状菌はしつこいのですね。カナメモチにとりつく水虫みたいなやつ。

 菌に侵された葉は枝ごとすべて取り去りたいのですが、そうすると残る葉が皆無ということになりかねません。絶望的になりました。
 ひと枝ごとに葉の状態を確認しながら、残す分を選んでいますが、こんなことをやっているとどれだけ時間がかかることやら。

 水虫治療と同じように根気よくやるしかないのでしょうね。
 しかし、参った。来年は薬剤を使う必要があるかも。


宵空飛行機雲

2012-11-04 20:32:00 | 季節
 今日の東京の日没は午後4時43分。ちょうど散歩に出かける時刻でした。

Planecloud1211 歩いている途中、神代植物公園の裏のあたりで空を見上げると、天頂から西の空にかけて飛行機雲が長く長く伸びていました。
 上空にも、もう日の光はなくて、飛行機雲は銀色に輝いてはいません。空気中に散乱する名残の光を浴びて、闇を濃くする空でほの白く伸びてゆきます。沈んだ太陽を追いかけるように。
 「孤独」という言葉を思い浮かべました。

 〈ナンクロメイト〉12月号発売中。担当している新刊紹介欄で次の3冊を取り上げています――

  • 中島たい子 『LOVE & SYSTEMS』 (幻冬舎)
  • 喜国雅彦 『シンヂ、僕はどこに行ったらええんや』 (双葉社)
  • 盛口満 『シダの扉 めくるめく葉めくりの世界』 (八坂書房)
 中島さんの『LOVE & SYSTEMS』は架空の結婚制度をめぐるユートピア小説。
 喜国さんの印象的なタイトル(とカバー写真)の本は、東日本大震災被災地でのボランティア活動の私的レポートです。

「紅点の夕星」

2012-11-03 20:47:50 | アート・文化
 文化の日。
 雨の降らない特異日といわれています。今日も雨は降らず、午前中こそ雲っていましたが、午後は時折り太陽が覗く、まずまずのお日和り。

 午後、中野の新井薬師すぐそばの小劇場「中野ウエストエンドスタジオ」へ。PH〈ペーハー〉第8回本公演「紅点(こうてん)の夕星(ゆうづつ)」を観ました。
 十年前にある山荘で起こった大量殺人事件の謎を探るため、刑事2人が現場を訪れる。その山荘は、現在、元教師の男が管理しており、彼は「殺人事件の犯人は悪魔に魂を売り渡したかつての教え子だ」という供述をしていた。刑事は彼から事件の詳細を聞くことになるが……。

 どんどん人が殺されるホラーサスペンスです。同時に、犯人と被害者たちとの密接な関係も明らかになってくる。
 作・演出の早瀬円さんによる脚本が素晴らしく、登場人物たちの間に込み入った愛憎関係が構築され、犯人が次々と姿を変えるという趣向も恐怖を盛り上げます。
 ぞくぞくしながら見入った2時間でした。

 劇の後は、居合わせた創作仲間と近所の蕎麦屋さん(一見、イタリアンレストラン風)で、ハーブティー主体の茶話会という、これまた変わった、楽しい時間を過ごしました。

 このお蕎麦&ハーブティーという取り合わせのメニューがあるのは「うた」というお店のようです(「食べログ」の紹介ページ)。感じの良い若いご夫妻がやっておられて、今度はぜひお蕎麦(蕎麦掻き、もしくは切り蕎麦)を頼んでみたいと思いました。


サラダ菠薐草

2012-11-02 20:37:45 | 園芸
 昨年、ベランダの鉢植えで育てたサラダホウレンソウが、よく出来て、美味しかったので、今年も作ってみました。

 今回は庭の木製プランターで。スイカの蔓を取り去った後、9月下旬に種をまきました。
 ひと月あまりが過ぎ、本葉も出て15センチほどに育ったので、間引いた分を食べてみました。

 ところが……。
 味が全然ちがうのです。筋張っていて葉に厚みがなく、甘くて滋養豊かな、あの味はどこに行ったの? という感じ。

 おそらく日光の問題だと思います。
 庭に置いたプランターは、秋以降、日当たりが急速に悪化し、今では午前中の数時間しか日が当たりません。
 まったく当たらないわけではないから大丈夫だろう、と思って種まきしたのですが、育っても味がのってこないんですね。

 やっぱりベランダで種から育て直そうと、今日、小さめのプランターに培養土をつくりました。来週後半に種まきをする予定。
 かなり遅めになりますが、今度は美味しくできることを祈っています。


丸葉褸紅

2012-11-01 20:44:09 | 草花
 第33回日本SF大賞の候補作が発表になっています。
 リストをここにも出しておきましょう。
  • 『機龍警察 自爆条項』月村了衛(早川書房)
  • 『ゴースト・オブ・ユートピア』樺山三英(早川書房)
  • 『屍者の帝国』伊藤計劃×円城塔(河出書房新社)
  • 『シュルレアリスト精神分析―ボッシュ+ダリ+マグリット+エッシャー+初期荒巻義雄/論』藤元登四郎(中央公論事業出版)
  • 『Delivery』八杉将司(早川書房)
  • 『盤上の夜』宮内悠介(東京創元社)
 候補作は基本的に日本SF作家クラブ会員の推薦する作品を集計して決められます。

 私も投票しました。ちなみに推薦したのは次の3作――

  • 『これはペンです』円城塔(新潮社)
  • 『南極点のピアピア動画』野尻抱介(ハヤカワ文庫JA)
  • 『百年法』山田宗樹(角川書店)
 1作も残らず、残念です。

Marubarukou1210 今日の写真は我が家の近所の空き地に凄い勢いで広がっている熱帯アメリカ産のつる性植物。

 マルバルコウといいます。ヒルガオ科ルコウソウ属の一年草。
 花の直径1センチそこそこと大きくはないのですか、色が鮮やかなので目立ちます。

 数年前まではちょっと珍しい花に思えていましたが、今はやたらにはびこってきました。やっかいな外来種の雑草になったようです。
 昔ならイヌタデとかヌスビトハギなどが生えていた場所なんだろうなあ、と思いながら通り過ぎたことでした。