惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

生まれたて

2014-06-23 21:04:27 | 動物

 サッカーW杯はどの試合も見たいのですが、時間の都合もあって、1日1試合で我慢しています。
 今日はポルトガル対アメリカ戦を観ました。

 基本的には地中海周辺のチームを応援しています。特にイベリア半島。
 というわけで、ポルトガル応援体制。すでにスペインが1次リーグでの敗退決定なので、何とか頑張って欲しいところ。

 ドイツに大敗して後のないポルトガルは、絶対、負けられない試合。
 ところが、先制しながらアメリカに逆転され、時間は刻々と過ぎてゆく。エースのロナウド選手が何本もシュートを放つものの、枠をとらえきれないものがほとんど。どうしても決められません。
 後半アディショナルタイムに入り、万事休すと思われたところで、ドリブルで抜け出したロナウドがゴール前へ絶妙のパス。バレラ選手が頭で合わせてゴーーーール! ぎりぎりで追いついて、希望を次戦につなぎました。

 劇的だったなあ。やめられません。

Batta1406  写真は、庭のバラの若葉にとまっていたちっちゃなバッタ。
 全長5ミリ足らず。生まれて間もないように見えます。

 バッタは不完全変態なので、卵から孵ったばかりでも、親と同じような恰好をしているんですね。たぶんオンブバッタではないかと思います。
 庭の青紫蘇をガシガシと齧って大きくなってゆくのでしょう。天敵にやられなければ、の話ですが。


大森望☆感謝祭

2014-06-22 21:03:02 | SF

Ohmori1406a  昨日の夏至の夜、新宿パセラ、パーティー会場にて「大森望☆感謝祭」。

 先だって大森さんが第34回日本SF大賞特別賞を受賞されたのを機会に、日頃、お世話になっている彼にぜひとも感謝の意を伝えたいと、牧☆みいめさんを始めとする実行委員会が開いたもの。発起人の数、なんと49人!
 大森さんの交友の広さと濃密さを感じさせます(SF関係だけでこれだけですからね)。
 参加者は百数十名いたでしょうか(もちろんSF作家クラブ会員の方も大勢)。

 ゲストから大森さんへの感謝の言葉はもちろん、さまざまな人のお祝い&感謝&その他メッセージを満載したパンフレットがあり、スライドショーあり、参加者へのプレゼントあり、引き出ものありと盛りだくさんの充実した内容でした。

Ohmori1406b  写真は、壇上で司会の池澤春菜さんにアイマスクをつけられる大森さん。何が起こるかわからないまま、目隠し状態で池澤さんとトークをつづけるうちに、参加者がつぎつぎと大森さんに感謝をこめてレイをかけてゆきました。

 挙句は上半身がまったく見えない状態に。
 レイに包まれると、中は大変に保温状態が良いらしく、大森さんは「暑い! 暑い!」と悲鳴を上げていましたが、このままの格好でしばらく会場内を回遊。辛抱づよく参加者と歓談しておられました。

Ohmori1406c  これからも大森さんは日本のSF界になくてはならない人材でありつづけることでしょう。体に気をつけて、頑張ってください。
 ちなみに娘さんのきりかちゃんは「たん水加物ダイエットがんばれ!」というメッセージを寄せていました(^.^)


小松酔草

2014-06-20 20:55:47 | 草花

 最高気温 28.0℃(隣町アメダス)。今日は湿度が高く、蒸し暑い。
 日中は晴れたり曇ったりでしたが、夕方から夜にかけて小雨がパラつきました。

 10日の日記のコメント欄でわせいさんが教えてくださったコマツヨイグサ。夕方になるとお酒を飲んでいた小松左京さんにぴったりの名前だということで、私も「小松酔草」と表記させてもらうことにしました。

Komatsuyoigusa1406  正しくはオオバナコマツヨイグサ。北アメリカ原産の2年草。
 母種のコマツヨイグサは花の直径が2~3センチと小さめ。一般に見かけるこの種は花が4センチぐらいあります。

 写真は、昨日の夕方、咲きそうなつぼみを摘んできて、小瓶に差しておいたところ、夜になって開いたのを撮りました。
 午後7時ぐらいからゆっくり開き始め、これは9時ぐらい。これで満開状態。
 日付の変わる前、11時過ぎにはもうしぼみ始め、今朝、見ると完全にしぼみきってました。なんと短い花の命!

 ところで小松さんといえば、三高時代に描いたマンガ『スケレトン博士』が発見されましたね。詳しくはこの記事。同作品が小松さんのものであることを検証したのが、小松左京ライブラリのこのページ

 地震で日本を沈没させるマンガで創作活動を始め、『日本沈没』を書き、阪神淡路大震災を体験・調査し、東日本大震災を目撃して生涯を終えた。小松さんと大地震は切っても切れない縁があったようです。


靭草

2014-06-19 20:58:55 | 草花

 晴れ。最高気温 28.6℃(隣町アメダス)。
 移動性高気圧に覆われて、さわやかなお天気です。前線が太平洋の方に南下し、梅雨は中休みらしい。

Utsubogusa1406a  靭(うつぼ)とは弓矢の矢を入れる籠のようなもの。戦国時代の騎馬武者が背負っている、あれでしょうか。

 花穂がその靭に似ているというので命名されたのが、ウツボグサ。シソ科の多年草です。
 唇形の花はシソ科に共通のものですが、円筒形の花穂が独特で面白い。

 撮影は川崎の緑ヶ丘霊園。昨年は数株しか見なかったように思いますが、今年はかなりの群落になっています。場所柄が適しているのかな。
 大きなクマバチが花から花へ飛び移って、蜜を吸っていました。

Utsubogusa1406b  こちらは真上からの写真。
 紫色の炎を噴出して上昇してくるロケットのようにも見えます。

 別名、カコソウ。
 夏、枯れた花がそのまま褐色になって立っているので、「夏枯草」なんだそうです。そのうち確認してみなくては。


ダニエル・キイスさん

2014-06-18 21:44:37 | SF

 SF作家のダニエル・キイスさんが15日に亡くなられた。享年86。

 代表作「アルジャーノンに花束を」の中編版を読んだのは、中学生の時だったか、高校生だったか。非常に強い印象を受け、高校の仲間とやっていたファンジンに「世界の終わりとチャーリイ・ゴードン」というエッセイを書いたことを覚えています。もしかしたら、大学で心理学を学ぼうと思ったことにも影響していたかもしれません。

 そのキイスさんが早川書房の招きで初来日したのは1992年9月。
 24日には有楽町の朝日ホールで講演がありましたが、その後、同じ壇上でキイスさんにインタビューする役目を頂戴し、あれこれお話をうかがう機会を得ました。

 キイスさんは小柄で普通の日本人よりも背が低いぐらい。がっちりした体つきで笑みを絶やさず、しかし、メガネの奥の眼光には鋭いものがありました。
 作品からもうかがえるように、非常に気配りの行き届いた方で、日本語の名刺まで用意して来日されたほど。Keyes1406
 名刺には「オハイオ大学英米文学部 創作文学講座 教授 ダニエル・キーズ」とありました(そう、お名前の「KEYES」は「キイス」ではなく「キーズ」と発音するのです)。
 そして、大学特製グッズのボールペンまでお土産にくださいました。来日を報告する〈SFマガジン〉1992年12月号のグラビアページに置いたのが、そのボールペンです。

 講演の主な内容は、ご自身の作品のテーマに関するもので、必然的にそれは心理学的な知見と結びついていました(キイスさんの大学での専攻は心理学)。それと関連してカルト教団による心の支配につて警鐘を鳴らしておられたのが記憶に残っています。講演から2年半後にオウム真理教による地下鉄サリン事件が起きました。

 対談でキイスさんの日常についてお聞きしたところ、朝は、起きると食事もせずに執筆に取り掛かるとのことでした。眠っている間に作品の問題点が解消されていることが多いので、それを見失わないうちに書くのだといっておられました。
 そして、午後には奥様とゴルフに出かけるのだとか。

 寡作ではありましたが、強い信念に裏付けられた作品を書き続け、読者の心に強く訴える作家でした。今でも力強い口調と親しげな笑顔が忘れられません。ご冥福をお祈りします。